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よくあるご質問

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樹木葬とは?費用や事例・トラブル対策と後悔しないお墓の選び方

お墓の形が多様化しつつある今、「樹木葬じゅもくそう」という、庭園や公園のような場所に納骨するお墓の形に注目が集まっています。

 

今回は、樹木葬の特徴やメリット・デメリット、樹木葬が選ばれる理由について紹介いたします。また、霊園を選ぶ際のポイントや、お墓参りの心理的効果なども併せて解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。

 

なお、この記事は樹木葬霊園を運営する弊社が、実際に樹木葬を購入された2,036名もの方々への取材をもとに執筆しています。

 

 

樹木葬じゅもくそうとは?

「樹木葬(じゅもくそう)」と聞くと、緑が多い、開放感がある、現代的、といった印象があるかもしれません。

しかし、興味はあっても実際はどんな場所なのか、埋葬方法や仕組みまではご存じない方も多いのではないでしょうか。そこで、まずは、樹木葬の特徴を押さえておきましょう。

樹木葬のお墓って、どういうもの?

樹木葬とは、ずばりシンボルツリーの下で眠るお墓のことです。

公園や外国のお庭のような明るい雰囲気で、シンボルツリーとなるのは様々な樹木で、オリーブだけでなく、サクラやハナミズキ、モミジなどの樹木です。

 

樹木葬は、「お墓を継承してくれる人がいなくて不安」「子供へお墓の世話をする負担をかけたくない」と悩む方にも選ばれやすい、新しいお墓のスタイルです。

 

樹木葬の種類や、どのような方々が樹木葬を選択しているのかなどについては後ほど詳しくご紹介します。

お墓は霊園(墓地)の中にある

樹木葬のお墓は、一般的なお墓と同様に、霊園(墓地)の敷地内にあります。

法律で許可を受けなければ、霊園(墓地)をつくることは出来ません。

 

霊園には、自治体が運営する公営霊園、寺院が運営する寺院霊園、寺院から企業が運営委託されている民間霊園、共同墓地(霊園)などがあります。近年は民間霊園のほか、寺院や公営の霊園でも樹木葬が展開されています。

 

なお、「霊園」「墓地」などさまざまな呼び方がありますが、それらに違いや差はなく、意味は同じです。

公営霊園は生前に買えない?

自治体が運営している公営霊園は、その地域の住民が利用するためにあるものです。葬儀が終わったのにお墓が決まっていない、埋葬場所を探している、といった方が優先されます。そのため、「現時点で遺骨が手元にある」などの申込条件を掲げている場合もあり、生前購入は難しいとされています。

 

また、樹木葬とは言えど、公営霊園のお墓の掃除や手入れは各自で行うことが一般的です(民間霊園では代わりに管理してくれるところもあります)。お墓の管理のことで子どもに手間をかけさせたくない、負担をかけたくないという方は、公営霊園は不向きで民間霊園を選ぶほうがよいかもしれません。

樹木葬の種類と実例

樹木葬は、大きく分けると3つのタイプがあります。それぞれの特徴と、霊園の実例をご紹介します。

庭園型

「庭園型」は、西洋の庭園のような雰囲気で、シンボルツリーや季節の花々に彩られたお墓です。都市部の霊園や寺院内の墓地でよく見られるタイプで、ガーデン型とも呼ばれます。

 

多くの場合、1本のシンボルツリーの周りに遺骨を埋葬しますが、独自の樹木葬を展開する霊園もあります。また、埋葬された方の名前を彫刻する銘板めいばんが設置されていることもあります。

 

庭園型の例:千年オリーブの森枚方・牧野

大阪府枚方市にある「千年オリーブの森 枚方・牧野」には、バラの樹木葬エリアがあります。彩り豊かなバラが咲くお庭のような霊園です。

 

庭園型の例:ハピネスパーク交野

交野市にある「ハピネスパーク交野」の園内です。60種類以上のバラが植えられており、美しく咲き誇るバラが来園者を迎えます。

 

ハピネスパーク牧野

枚方市にある「ハピネスパーク牧野」は、ヨーロッパの公園を思わせる、広々としていて開放的な霊園です。

 

公園型

「公園型」は、整備された公園のようなお墓です。園内は広々としていて、芝生に覆われていたり、起伏のある地形をつくっていたりと、緑を感じられるのが特徴です。郊外にあり、景観が良いのも公園型ならではのポイントです。

公園型の例:千年オリーブの森(京阪奈墓地公園内)

大阪府枚方市にある「千年オリーブの森(京阪奈墓地公園内)」は、墓地公園のなかにある、明るい雰囲気の樹木葬霊園です。

 

樹齢1000年のオリーブ2本を含む、計9本のオリーブが植樹されているほか、350本以上の桜もあり、自然豊かな環境です。

里山型

「里山型」は、自然豊かな山林にあるお墓です。自生する樹木をシンボルツリーとして、その周辺に埋葬するタイプと、1区画ずつ申込があるごとに新たに植樹するタイプがあります。

 

一般的なお墓では、骨壷こつつぼに入れて埋葬しますが、里山型では山林に直接埋葬することが多いです。まさに“自然に還る”を体現した樹木葬と言えるでしょう。

どんな人が?なぜ?樹木葬を選んでいるの?

跡継ぎのこと、予算面、自分の希望や家族の願いなど、お墓にまつわる課題はさまざまですが、多くの方々にとって、樹木葬を選ぶメリットがあります。

だからこそ、近年、樹木葬が注目されているのだと考えられます。

 

ここからは、樹木葬がどのような方に選ばれているのか、具体的にご紹介します。

子供に墓守の負担をかけたくない方

子供や家族に負担や迷惑をかけたくないと考えて、樹木葬を選ぶ方もいます。

一般的なお墓の場合、お墓を維持・管理していくために費用がかかったり、お墓参りのたびに、草むしりやや掃除をしないといけません。

そのためだけに帰省したりする必要もあります。

 

永代供養のできる樹木葬なら、お墓のことで子供に心配をかけることも少ないでしょう。

さらに、樹木葬霊園のなかには、草むしり・お供え花・お経の供養・清掃なども、霊園がぜんぶやってくれる霊園もあります。

(上述の、千年オリーブの森や、ハピネスパークなどは、その好例)

お墓の継承者がいない方

娘しかおらず、長男がいないので、お墓を買っても長男に継いでもらえないかもしれない・・・。そういう方も、お墓の墓守がいらない永代供養つきの樹木葬を好まれる傾向にあります。

 

ちゃんと見学時に確認すべき項目として、「合祀ごうしの有無」があります。

樹木葬のお墓は、その多くが永代供養付で、無縁墓になる心配はありません。

また、永久的に合祀ごうしを行わない霊園もありますので、そういう霊園を探せば、お墓を継承する方がいなくても安心して管理を任せることができます。

散骨など自然に還る埋葬方法を望む方

お墓ではなく、自然に還る埋葬方法を望む方にも、樹木葬が選ばれています。

 

散骨を希望する方もいますが、日本の法律では散骨に関する定めがない上、お墓ではない場所に散骨することから、思わぬトラブルに繋がる可能性があります。

 

実は、お墓はあるほうが良いとされています。

その理由は心理的なものです。実は、心理学的にも、お墓参りは大切な人の死を受け入れていくために重要なプロセスだと言われています。論文などでも、お葬式やお墓参りを通して故人を偲ぶことが、遺族の心の混乱を癒やしていくのに、有効だと示されています。

 

里山型のように直接遺骨を埋葬するタイプの樹木葬なら、遺骨がその場に残るため、遺族もお参りしやすいでしょう。もちろん、“自然に還りたい”というご本人の希望も叶えられます。

一般的な霊園と樹木葬霊園の違いを比較

一般的な霊園と樹木葬霊園では、さまざまな部分で違いがあります。それぞれの特徴を簡単にご紹介します。

 

具体的な違いは以下のとおりです。

樹木葬霊園 一般的な霊園
お墓の継承 一代限りで継承しなくてもいい。納骨数(お墓に入る人の数)の制限がなければ、継承も可能。 代々お墓を継承する
維持・管理 霊園に管理を任せられることが多い 通常、お墓の掃除や手入れは各自で行う
宗教・宗派 宗教・宗派の制約はほとんどない 宗教・宗派の制約があり、入檀が必要な場合も
お墓に入る人数 霊園により異なるものの、お一人・家族と眠れれる。なかにはご友人・ペットも可能とする霊園もある。 家族単位

樹木葬のお墓の価格は?

ここからは、樹木葬の価格についてみていきましょう。価格の内訳や、費用を抑えやすい理由を解説いたします。

樹木葬はリーズナブル

樹木葬でかかる費用には、区画や土地の使用料、埋葬料、彫刻(銘板めいばん)料、管理料などがあります。トータルの費用は、供養タイプによって大きく変わりますが、平均価格は約70万円から150万円と言われています。

 

樹木葬の中でも一般的とされる個別区画タイプは、50150万円程度のようです。

もっともリーズナブルな合祀ごうしタイプであれば、520万円程度で購入できます。(ただし、合祀ごうしタイプなので他の方々の遺骨と同じ場所に一緒に埋葬されます)

 

 

一方で、墓石を建てるタイプの一般的なお墓は、平均160万円程度の費用がかかるとされていますので、樹木葬を選ぶことで数十万円程度費用を抑えられる可能性があります。

一般的なお墓よりもリーズナブルに購入できる理由

樹木葬は従来のお墓よりもリーズナブルと言われています。

樹木葬がリーズナブルに購入できる理由は主に2つです。

一つは、一般的なお墓よりもコンパクトなスペースに埋葬しますので、区画の使用料が抑えられる点です。

もう一つは、大きな墓石を建てる必要がないため、墓石そのものの料金、工事料や運搬料がかからない点でしょう。

樹木葬のメリット・デメリット

続いては、樹木葬のメリット・デメリットについて、一般的なお墓との違いにも着目しながら簡単にご紹介します。

樹木葬のメリット

まずは樹木葬のメリットについて解説します。

継承不要で永代供養ができる

これまでのお墓というのは、家系一族の墓という考え方が多く、そのお墓の管理を子孫代々まで引き継いていくのが普通でした。

樹木葬を選ぶ方は、そうは考えていない方が多いようです。子孫に代々引き継がせたいとは思っておらず、お墓の管理については、すべて霊園に任せたいと考える方が数多くいます。樹木葬霊園のなかには、そういった管理もふくめた永代供養をしている霊園もあります。お子様や子孫にまで負担をかけたくない方や、継承者がいない方も安心です。

 

コンパクトでリーズナブル

樹木葬は、コンパクトでシンプルなお墓です。先述したように、区画が省スペースで済む上、墓石費用がかからないため、経済的な負担も少ないでしょう。

 

明るい雰囲気で子供が怖がらない

樹木葬は、シンボルツリー以外にも植物が多く、庭園や公園のような雰囲気です。一般的なお墓に比べると明るく開放的で、お墓参りに行くとき、小さな子供も怖がることがありません。また行きたいと思えるような霊園なら、お孫さんと一緒にお墓参りに行く習慣ができるかもしれません。

 

美しい自然の中で眠れる

樹木葬の墓標となるのは、サクラやハナミズキ、オリーブなどの樹木です。草花に彩られた庭のような霊園もあり、美しい自然に囲まれて眠ることができます。

命日、お盆、年末など、ご家族がお墓参りにいく時節に応じて、四季折々の自然を感じることもできます。

宗教を問わない

樹木葬は、多くの場合宗教や宗派にかかわらず利用できます、宗教による制約を受けるケースは少ないでしょう。

 

お墓の維持管理が不要

多くの樹木葬のお墓は、維持管理を霊園に任せることができますので、手入れやメンテナンスの心配をする必要がありません。

ただし、草むしりなどを、すべて霊園側でやってくれるかどうかは事前に確認が必要です。

樹木葬のデメリット

一方で、人によってはデメリットと感じる部分もあります。

 

遺骨が取り出せない場合がある

樹木葬の埋葬形式にもよりますが、直接土に埋葬するタイプや、合祀ごうしタイプの場合、遺骨を取り出すことができません。

 

景観が大きく変わる可能性がある

歳月を経て樹木が成長すると、当初とは異なる景観になることもあります。自然のものですので、花が見られない、葉が落ちる時期があることも理解しておきましょう。

 

複数人で利用すると高額になるケースがある

樹木葬のお墓の中には、納骨される人数に制限をしている霊園もあります。また、納骨する人数が増えると金額も高くなる場合があります。

 

家族全員で利用すると、一般的なお墓の価格を上回ってしまうこともあるので、注意が必要です

 

樹木葬霊園同士で価格が異なる理由は?

近年の樹木葬人気の高まりを受けて、樹木葬ができる霊園も続々とオープンしています。

 

しかし、お墓の立地や埋葬方法は霊園ごとに異なるため、価格にも差があります。子供や残された家族に迷惑をかけたくないと樹木葬を選んだのに、かえって遺族の負担となっては本末転倒です。候補の霊園はしっかり調べ、納得のいく場所を選びましょう。

 

ここでは、樹木葬霊園で価格差がつきやすいポイントをご紹介します。

 

埋葬方法

埋葬方法は、主に3つのタイプがあります。それぞれの特徴や違い、費用について確認しておきましょう。

 

最初から合祀ごうしタイプの樹木葬

樹木葬霊園の中には、最初から合祀ごうしを前提としたものがあります。樹木葬においては、シンボルツリーのもとに他の方の遺骨と一緒に埋葬されます。遺骨は骨壷こつつぼや骨袋に収めずに、他の方々の遺骨と一緒になります。

お一人ずつのスペースではないため、価格は5~20万円程度と、樹木葬の中ではもっともリーズナブルなタイプです。ただ、遺骨が他の方々の遺骨とまとめられているため個別のお参りができないこと、一度合祀ごうしすると遺骨を取り出せないことに注意が必要です。

 

共同埋葬タイプ

共同埋葬では、大きなシンボルツリーの周辺に、それぞれの遺骨を埋葬するタイプです。同じ場所に埋葬されますが、収められる遺骨は他の方々の遺骨と混ざらないように独立しています。合祀ごうしタイプと異なり、他の方の遺骨とまとめられることはありません。

価格は20~60万円程度が一般的で、後述する個別埋葬タイプよりもやや費用を抑えることができます。

 

個別(家族)埋葬タイプ

個別(家族)埋葬タイプは、一人ひとりあるいは家族ごとに専用の区画を設け、そこへ埋葬する方法です。

 

ただし、埋葬して一定の期間が経つと、改葬して合祀ごうしする霊園が多いですので、合祀ごうしを望まない方は事前に確認しておきましょう。

永代供養と書かれていても、文字通り「永遠に供養してもらえる」という事は、ほぼありません。一般的には永代供養と書かれていても10年から20年が経過すると、更新しない限りは合祀ごうしされます。

 

価格は埋葬される人数などによって変わるため、50~200万円程度と開きがあります。

デザイン

ネームプレートや個別の石碑など、より自分らしいデザインのお墓をつくりたい場合は、オプション費用がかかります。デザインにこだわったり、ランクの高い素材を選んだりすると、当然ながら金額も上がりやすくなります。

樹木葬霊園の見学から購入までの流れ

続いては、樹木葬霊園を選ぶ際の、見学から購入までの流れをご紹介します。

樹木葬を選ばれる方は、生前にご自身の気に入った場所・デザインを選んで準備されるケースが多いです。じっくりと検討し、納得のいく霊園を選びましょう。

 

①樹木葬の情報を集める

まずは、樹木葬を行える霊園を探しましょう。インターネットなどを使って検索し、自宅の近くにどんな霊園があるか、埋葬方法や価格、プランなどを把握します。気になった霊園は資料請求をしてみるのも有効な方法です

 

②現地を見学する

候補となる霊園は、予約をして現地見学に行きましょう。交通アクセスや実際の雰囲気、周辺の環境など、現地を訪れなければわからないことも多くあります。質問があれば、係の方に尋ねて解決しておきましょう。

・お墓にはいる人数制限はあるか?

合祀ごうしされることはあるか?

合祀ごうしまでの期限は?

・管理料はいくらか?

・車いすでもお墓参りができるか?

・最寄り駅からの利便性はどうか?

・最寄り駅からの送迎サービスはあるか?

・トイレは清潔か?

・お墓の掃除や草むしりは誰がやるか?

・四季折々の景観アルバムはあるか?

など、見学時にはいろいろと確認してみましょう。

なかには、忙しくてお墓参りができないとき、代理で花を備えてくれるサービスなどもあります。

 

 

    

③契約・入金・使用許可証の発行

霊園が決まったら、いよいよ契約です。入金・決済後に墓地の使用許可証を受け取ります。

 

契約書や使用許可証は、納骨の際に必要な重要書類です。紛失しないよう、大切に保管しましょう。

トラブルを避けるためにやるべきこと・家族と話し合っておきたいこと

樹木葬は比較的新しいスタイルのお墓であるため、従来のお墓とは異なる部分も多くあります。

 

樹木葬に限ったことではないものの、「イメージと違う」「認識に食い違いがあった」「家族と意見が合わない」といったトラブルも起こりうるでしょう。

 

ここでは、お墓選びのトラブルを回避するために留意したいことや、あらかじめ家族・親族と話し合っておきたいことをご紹介します。

実際に現地を見学する

樹木葬のお墓を購入する際は、資料を読むだけではなく、できる限り現地を見学しておきましょう。

 

樹木葬専門の霊園でない場合、一般のお墓と樹木葬のエリアが隣り合っていることもあるため、想像していた雰囲気とは違ったというケースも考えられます。

 

また、樹木葬の霊園は季節によって景色が大きく変わります。特に冬場は、木々の葉が落ちて寂しい印象になることもありますので、見学時は冬場の景観についても写真を見せてもらうのもいいでしょう。

 

現地を訪れる時には、遺族が高齢になってもお参りしやすいか、アクセス面やバリアフリー面も確認しておくことをおすすめします。

埋葬方法・契約期間を確認する

骨壷こつつぼに入れた状態での埋葬か、土に還るような埋葬か、ご自身の希望に沿った埋葬方法であるかをチェックしておきましょう。

 

また、共同埋葬・個別(家族)埋葬の樹木葬の場合、契約期間が終わると改葬して合祀ごうしされることがあります。契約の期間や条件、合祀ごうしの有無などを確認しましょう。

費用の内訳を確認する

樹木葬は、埋葬方法や利用する人数によって価格が変わります。自分や家族が納得できる金額かどうか、あらかじめ確認しておくことが大切です。

 

生前に購入する場合、存命中は毎年管理料を支払わなければならないケースもあります。管理料の支払いが滞ると、お墓を利用できなくなることもありますので注意が必要です。

 

檀家だんかになる必要があるか確認する

管理料などの支払いのために、霊園によっては檀家だんかになることを求められる場合があります。

 

檀家だんか料や離檀りだん料に関するトラブルを回避するためにも、どのようなシステムになっているのか質問しておくとよいでしょう。

家族・親族の理解を得る

お墓に対する考え方や価値観は多様化しつつありますが、樹木葬をはじめとした継承不要のお墓は、広く受け入れられているとは言い難いのが現状です。

 

埋葬方法によっては遺骨を取り出せないこと、子供や孫は別のお墓を作る必要があることなど、従来のお墓とは異なる部分が多くあるため、認識の違いからトラブルになる可能性も否定できません。お墓を選ぶ時は、子供や親族とよく話し合って同意を得ておくことが大切です。

お墓参りの方法を確認する

樹木葬は、お墓参りについて独自の利用ルールを定めている霊園が多いです。

 

例えば、お線香やローソクがあげられるかどうか、個別埋葬の場合はお花やお供え物ができるかどうかなど、お参りの方法をチェックしておくとよいでしょう。

樹木葬霊園を選ぶ際のチェックポイント

ここまでご紹介した内容を踏まえて、樹木葬霊園を選ぶ際のポイントを簡単にまとめました。霊園を比較・検討する時や、見学時の参考になさってください。

管理範囲

・個人区画の掃除や草むしり・樹木の剪定は行ってもらえるか

・供花は片付けてもらえるか

合祀

合祀ごうしの有無

合祀ごうしが行われる場合のタイミング(十三回忌・三十三回忌後など)

永代えいたいの定義

永代えいたい」が何を指しているのかを確認しましょう。

・永代使用:お墓を永代にわたり使用すること

・永代供養:遺骨を永代にわたり供養してもらうこと

言葉の意味としては、上記のとおりですが、本当に期限をもっていないのか確認してください。多くの場合、永代供養と言っても10年から20年で合祀ごうしされることが多く、子孫に負担をかけることになる場合もあります。

宗派

入檀にゅうだん義務があるか

・墓前でのお参り方法に制限があるかどうか

・法要の際の宗派が決められているか

霊園の雰囲気

・子供が怖がらず、お参りに行きたくなるような空間かどうか

・明るい・開放的なイメージがあるか

・参道や区画・植栽の手入れが行き届いているか

彫刻の可否

・目印となるネームプレートに彫刻できるか

例:故人の名前・命日・好きな言葉・家紋・肖像画・好きな動植物のイラストなど

バリアフリー

車椅子の方や高齢の方、子供連れのお参りのしやすさを確認しましょう。

・駐車場・霊園・墓地に段差・階段があるか

・スロープが設置されているか

・多機能トイレがあるか

・通路に十分な広さがあるか

法要施設・サービス

・法要施設を借りられるか

・法事の際に宗教者の手配が可能か

・休憩スペース・売店などの施設があるか

アクセス・交通手段

高齢になると、車の運転をやめる可能性もあります。

・公共交通機関を利用する場合の行き方を調べる

・無料送迎バスの有無

冬のお参りについて

・冬の景観の変化に納得できるか

降雪こうせつ地帯の霊園は、冬期閉鎖について確認する

まとめ。比較・検討をして後悔しないお墓選びを

時代の流れや価値観の多様化とともに、年々人気が高まっている樹木葬。「お墓のことで子供に負担をかけたくない」「跡継ぎがいなくて心配」という方にも多く選ばれています。

 

しかし、樹木葬は埋葬方法や費用、お参りの方法など、一般的なお墓とは違う部分も多くあります。まずは樹木葬のことを深く知り、ご自身の希望に合う霊園を探しましょう。候補の霊園には足を運び、実際の雰囲気や景観を確かめることも大切です。

 

お墓はご自身の生きた証であり、ご家族にとっては大切な方の死を悼み、祈りを捧げる重要な場所でもあります。そこへ眠るご本人の希望だけではなく、残される家族や親族の気持ちも汲みながら、じっくりとお墓選びを進めたいものですね。

参考情報

死亡からお墓参りまでの流れ

死亡診断書の受け取り・死亡届の提出

ご臨終を確認した後、医師から死亡診断書を受け取り、故人の住所地や所在地にある役所に死亡届を提出します。死亡届を提出すると、火葬許可証が発行されます。

 

併せて葬儀会社へ連絡し、通夜や葬儀の準備を進めます。死亡届の申請や火葬場の予約は、葬儀会社が代行してくれる場合があります。

 

通夜・葬儀を行う

故人が亡くなった日に仮通夜を行います。火葬場の空き状況にもよりますが、翌日~数日後に通夜が行われ、通夜の翌日に葬儀となります。

 

火葬する

火葬許可証を渡し、火葬してもらいます。書類は、火葬を行った証明印などが押されて返却されます。納骨時の埋葬許可証となりますので大切に保管しましょう。

 

納骨(埋葬)する

まずは納骨の日取りを決めましょう。納骨は、一般的には四十九日の法要後に行うことが多いですが、いつまでに納骨しなければならない、などと日数が定められているものではありません。故人・遺族の希望や事情を考慮し、準備が整ったタイミングで問題ないでしょう。

 

納骨日は遺骨とともに、埋葬許可証を持参します。納骨式を行い、お墓に遺骨を埋葬します。

 

執筆者:株式会社西鶴 代表取締役 山本一郎

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