公開日：2025年06月30日
更新日：2025年06月24日

最近聞く「宇宙葬」とは、どのようなものですか？

Q. 最近聞く「宇宙葬」とは、どのようなものですか？
Q. 宇宙葬の「メリット」は何ですか？
Q. 逆に「デメリット」や注意点はありますか？
Q. 費用はどれくらいかかりますか？
Q. 申し込みから打ち上げまでの流れを教えてください。
まとめ

Q. 最近聞く「宇宙葬」とは、どのようなものですか？

A. 故人のご遺骨の一部（パウダー状にしたもの）を専用のカプセルに納め、ロケットで宇宙空間へ打ち上げる新しい散骨の方法です。

宇宙葬には、主に以下のようなプランがあります。

人工衛星で周回するプラン: ご遺骨を納めた人工衛星が地球を周回します。数年後、衛星は大気圏に再突入し、流れ星となって燃え尽きます。
月面で供養するプラン: ご遺骨を月面まで運び、そこで供養します。夜空を見上げれば、いつでも故人が眠る月を眺めることができます。
宇宙探査するプラン: ご遺骨を乗せた探査機が、地球周回軌道を離れ、宇宙の深淵へと旅立ちます。

Q. 宇宙葬の「メリット」は何ですか？

A. 最大のメリットは、故人やご自身の「宇宙に行きたい」という壮大な夢を叶えられる点にあります。

その他にも、以下のようなメリットが挙げられます。

唯一無二の供養ができる: 他にはない、非常にロマンチックで特別な方法で故人を偲ぶことができます。
継承者の心配がない: お墓のように管理や維持をする必要がないため、お墓の継承者がいない方でも安心です。
自然に還るという考え方: 最終的に流れ星になったり、宇宙の一部になったりするため、壮大なスケールでの自然葬と捉えることができます。
いつでも故人を想える: 夜空を見上げるたびに、故人が星となって見守ってくれていると感じることができます。専用アプリで人工衛星の現在位置を確認できるサービスを提供しているところもあります。

Q. 逆に「デメリット」や注意点はありますか？

A. はい、費用面やご遺骨の扱い、ご親族の理解など、慎重に検討すべき点も存在します。

費用が高額になりやすい: 一般的な供養方法に比べ、費用は高額になる傾向があります。
ご遺骨が手元からなくなる: 打ち上げるのはご遺骨の一部ですが、その一部は二度と手元には戻りません。寂しさを感じる可能性や、「分骨」という形になることを考慮する必要があります。
ご親族の理解が必要: まだ新しい供養方法のため、ご親族の中には理解を示さない方がいるかもしれません。必ず事前に相談し、同意を得ることが大切です。
打ち上げが延期される可能性がある: ロケットの打ち上げは天候や機材の状況に大きく左右されるため、予定通りに実施されないリスクがあります。
すぐに実施できない: 打ち上げは定期的に行われるわけではないため、申し込みから実施まで数ヶ月〜1年以上待つ場合があります。

Q. 費用はどれくらいかかりますか？

A. プランによって大きく異なりますが、50万円前後からが一般的な相場です。

人工衛星で周回するプラン: 約50万円～100万円。最も標準的なプランです。
月面で供養するプラン: 約150万円～300万円以上。月への輸送コストがかかるため高額になります。
宇宙探査するプラン: 約300万円以上。こちらも高度な技術が必要なため高額です。
※費用には、ご遺骨の粉末化、カプセルへの封入、打ち上げ費用、記念品や証明書の発行などが含まれていることが多いです。

Q. 申し込みから打ち上げまでの流れを教えてください。

A. 一般的には、以下のような流れで進みます。

①業者への問い合わせ・契約: 宇宙葬を取り扱う業者に連絡し、プラン内容や費用の説明を受けて契約します。
②ご遺骨の準備: ご遺骨をパウダー状にする「粉骨」を行います。ご自身で専門業者に依頼するか、宇宙葬のプランに含まれている場合もあります。
③ご遺骨の送付: 指定されたご遺骨の量（1〜7g程度が一般的）を、専用のカプセルに納めるために業者へ送付します。残りのご遺骨は手元供養や他の方法で供養します。
④打ち上げ: 指定された日時に、海外のロケット発射場から打ち上げられます。打ち上げの様子を現地で見学できるツアーや、オンラインでのライブ配信が行われることもあります。
⑤証明書の受け取り: 打ち上げ成功後、打ち上げ証明書や記念のフォトブックなどが送られてきます。