公開日:2020年02月14日
更新日:2024年10月03日
親世代で解決お墓のこと永代供養付きだから
その意味をわかりやすく解説。墓地スタイルから埋葬方法、費用、上手な探し方をわかりやすく伝えます。
『 永代供養 』という言葉を目にする機会が増えてきました。
日本人のライフスタイルが変わってお葬式やお墓、先祖供養のあり方も急速に変わりつつあるなか、『 これから先、故郷に帰る予定はないから、両親のお墓もこちらに移したいのだが、どうしたら良いのだろう? 』『 親族全員が先祖代々の土地を離れてしまっている。先祖代々のお墓はどうしたら良いのか 』『 お寺の永代供養に預けていて、お寺にお墓参りにいきにくい 』といった悩みを持つ人も増えています。
親から生まれ、親を見送り、そして自分自身もいつかこの世から旅立っていく私たちにとって、お墓をどうするかは切実な問題です。後悔のない、心安らぐ供養ができるように、また自分自身も安心できるように、考えておきたいお墓のこと。本記事では、お墓のことを考える人に、新しい時代の供養のあり方としての『永代供養』について、ご紹介したいと思います。
永代供養とは何か?
引用:ハピネスパーク交野霊園 宗教法人 源覺寺 住職による月1度の供養風景
https://e-saikaku.co.jp/wordpress2/park/katano/
新しいお墓のかたち、供養のかたちとして、ここ数年注目されているのが「永代供養(えいたいくよう)」です。
「永代」とは「限りのない長い年月」という意味です。つまり「永代供養」とは、亡くなった後、お寺や霊園に未来永劫、供養し弔うことをお願いするということです。
永代供養という考え方が広まった背景
日本では、どこの家庭もお寺に属すことが定められた「檀家制度」が、江戸時代より続いていました。この檀家制度によって、家族が亡くなると菩提寺の僧侶にお葬式を執り行ってもらい、またご先祖の命日には僧侶を招いて法事を行い、お彼岸やお盆には、お墓参りをし、お坊さんに読経していただくという習慣が、長く続いたのです。
しかし、戦後の高度成長期を経て、多くの日本人は故郷を離れ、都会で生活するようになってきました。それでもまだ「家を継ぐ」という考え方が残っていたころは、家を継ぐ=先祖代々の墓を継ぐ、と多くの人が思っていました。
ところが故郷を離れた世代が、二代目、三代目になり、また少子社会の到来とともに、故郷の家やお墓を守る人がだんだんいなくなってきました。
先祖代々のお墓はあるけれど、そこにはほとんど行くこともない、菩提寺のお坊さんとも会ったことがない、という人が増えるにつれ、多くの人のお墓に対する考え方も変わってきました。実家の両親が亡くなった後、先祖代々の墓があるから、という理由でなじみもなく、お参りも不便な田舎の墓に祀りたくない、と思う人や、自分の墓所は自分で選びたい、と考える人が増えてきたのです。
永代供養という考え方は、そんな事情を背景に登場しました。
永代供養は自分の意思で終活の仕上げをする機会
人生の終わりのための活動のことを略して「終活」といいます。2009年に生まれたこの言葉も、すっかり定着しました。現在では、人生のエンディングの準備を通して、残された日々をより豊かに、より自分らしく生きたいと、肯定的にとらえられるようになりつつあります。
その終活の仕上げとなるのがお墓です。二代前、三代前の先祖が暮らした土地とまったく縁がなく、菩提寺ともつきあいのなかった人が、自分の意思で、自分の供養をお願いするお寺や霊園を選び、自分の遺骨を納骨・埋葬方法が永代供養墓なのです。
従来の檀家制度では、高額な葬儀費用や墓所の問題、菩提寺の維持運営のためにかかる費用など、自分がこの世を去った後、残された家族にはかなりの負担がかかるのが普通でした。
しかし、永代供養を生前に決めておけば、残された家族に費用の負担がかかることはありません。
https://e-saikaku.co.jp/wordpress2/haka/jumokuso/
また、一人暮らしの場合は、やがて来る「その日」の先を決めておくことで、将来の不安を軽減することにもつながります。
永代供養が積極的に受け止められるようになったのは、成熟した社会に生きる人々が、自分の最期を見つめ、それまで後悔のない日々を送りたい、と考えるようになった結果といえるでしょう。
永代供養という方法は、どのような墓地スタイルがあるか?
大阪府内を対象に調べてみた
永代供養墓にはさまざまな種類があり、地域によっても若干の違いがあるようです。ここでは大阪府内を対象に、どのような墓地のスタイルがあるか、ご紹介します。
単独墓
https://e-saikaku.co.jp/wordpress2/park/katano/
独立した区画に墓石が立っている、一般的なお墓に近いものです。管理している霊園やお寺によって期間の違いがありますが、一定期間が過ぎると合祀されます。
集合墓
引用:https://eitaikuyou.net/ 永代供養普及会 集合墓より
石碑や塔などが建てられており、その下に個別の納骨スペースが設けられているものです。個別に名前を彫った石碑などが建てられている場合もあります。こちらも一定期間が過ぎると、合祀【お骨を他人と一緒にされることです。】されます。
合祀墓
https://e-saikaku.co.jp/wordpress2/park/makino/
骨壺のお骨を取り出して、ほかの方のお骨と一緒に、同じ場所(合祀スペース)に合葬するものです。供養のために石碑などが立てられています。
このほかに、大阪府下の新しい墓地スタイルとして近年注目されているのが「樹木葬」です。次にこの樹木葬について、詳しくご紹介します。
◆永代供養の『納骨』
一般的に日本では、誰かが亡くなると遺族がお通夜をし、僧侶にお葬式を執り行ってもらいます。葬儀が終われば、出棺し、火葬場で火葬に付されます。お骨は遺族の手によって、骨壺に収められてから、しばらく自宅などに安置されたあと、四十九日までに墓地や納骨堂に納骨されるのが一般的です。
永代供養の場合、納骨方法にはさまざまな形式があります。
- 最初から骨壺のお骨を取り出して、合祀場所に納める
- 納骨スペース(納骨棚など)に骨壺ごとお骨を安置し、一定の安置期間を経て、合祀場所に納める
- お骨の一部を分骨して、一定期間、あるいは永代に安置し、残りのお骨は最初から合祀場所に納める
ここでの「一定の安置期間」とは、具体的にどれほどの期間を指しているのでしょうか。
それは、お寺や霊園によってさまざまです。短期間のところでは、三回忌(亡くなってから2年目)、長期間のところでは五十回忌(亡くなってから49年目)以上のところもありますが、もっとも多いのは三十三回忌(亡くなってから32年目)に合祀されるところです。なぜ三十三回忌が多いかというと、仏教式の葬儀では、三十三回忌をもって『 弔い上げ(とむらいあげ) 』として年忌法要を終えることが多いからです。
1.~3.のいずれであっても、合祀された後も供養は続くため、心配の必要はありません。
宗教によって永代供養には違いがある?
そもそも葬儀・供養は仏教の教えの中にはなかった
「葬式仏教」という言葉もあるように、今日の日本では仏教とかかわりを持つのは、お葬式やお墓を通じてだけ、という人がほとんどです。
しかし、仏教は本来、葬儀や先祖供養とは関係ありませんでした。仏教を開いた仏陀は、自分の葬儀すらも僧侶にはあげさせず、弟子には修行に専念するように、と言い残したとされています。
日本に伝来して以降の仏教も、たとえば奈良時代の僧侶が葬儀に関わることはありませんでした。というのも当時の僧侶にとっては天皇の身近で法要や祈祷を行うことがおもな仕事で、むしろ死に関わることは避けられていたからです。
僧侶が葬儀を行うようになったのは、鎌倉時代、浄土宗や浄土真宗、日蓮宗、臨済宗、曹洞宗などの、新しい仏教が生まれてからのことです。それまで国家や貴族のものだった仏教を、庶民に広めたのが、そうした鎌倉新仏教と総称される僧侶たちでした。
当時の庶民が切実に願っていたのは、極楽往生(死んでから極楽に行けること)でした。そこに、僧侶が葬儀を執り行い、お経を読むことによって、より確実に成仏できる、という教えは、広く庶民の心をとらえたのです。ただ、当時、檀家制度はまだ存在していなかったので、どのお寺を選んでもかまいませんでした。
お寺と信者の関係が大きく変わったのは、江戸時代に入ってからです。江戸幕府はキリスト教を禁じるために、あらゆる人々が家を単位にお寺に属し、その宗派の仏教徒となる檀家制度を制定しました。その時から、家とお寺の関係は固定されるようになったのです。その檀家制度のために、途中でほかのお寺や宗派に移行することはできなくなりました。
このような歴史をふまえると、異なる宗派の墓所に祀ってはならない、というのは、仏教の教えや信仰の問題というより、「檀家制度」というシステムに従った考え方といえます。
今日、檀家制度はほとんど機能していない
現在では、お寺とのつながりは希薄になり、自分の家の宗派が何かもわからない人も増えてきました。そんな中で、世襲でお寺を継いだ、顔も知らない、どんな人かもわからないお坊さんに、葬儀を任せてしまってもいいのか、という気持ちを持つ人も増えてきました。
ただ、いくら檀家制度が機能していないといっても、永代供養を考えるとき、自分の家代々の宗派と異なる宗派のお寺で永代供養をお願いしても良いのかと、不安を抱かれる方もいらっしゃるかもしれません。お寺の側は、どのように考えておられるのでしょうか。
お寺で永代供養をお願いする場合にはお寺の考え方を知る必要がある
基本的に寺院の墓地は、お寺の境内にあり、お寺が墓地の運営管理を行っています。この寺院墓地にお墓を持つということは、基本的にそのお寺を護持する檀家になるということです。
「宗旨は問いません」として、永代供養墓の募集をしているところでも、そのお寺に入ることが決まったら、その後のお葬式や法要は、そのお寺の宗派で執り行われることになります。そして、永代供養をお願いする場合にも、以下の5つの点(浄土真宗でなければ、5点目は不要)を確認しておきます。
①檀家になる必要がある場合
寺院墓地で永代供養をお願いするときは、永代使用料や年間管理費だけでなく、檀家となる必要があるのか、檀家としてお寺の護持運営にどのくらい関わっていかなくてはならないのか、お布施はどのようなときに必要なのかを確かめておく必要があります。
②その宗派に帰依する必要がある場合
檀家になる必要はないけれども、その寺院の宗派には帰依することを求められる場合もあります。その場合は、家族や親戚と話し合っておく必要があります。
③在来仏教であれば宗派は問わないという場合
在来仏教とは、奈良時代から鎌倉時代に開かれた仏教のことです。真言宗や浄土宗、浄土真宗、臨済宗、日蓮宗などの、新宗教ではない仏教を指します。キリスト教などの信者だった場合には、その寺院が属する宗派への改宗が求められます。
④何の宗教であっても問わない場合
国籍や宗教にとらわれず、広く門戸を開いている寺院の中には、このようなところもあります。もちろん無宗教であってもかまいません。特定の宗教・宗派に帰依することも求められません。
⑤浄土真宗のお寺でも永代供養はしてもらえるのか?
浄土真宗の寺院は「永代供養」という言葉は使いません。というのも、浄土真宗では、阿弥陀如来の本願力により、念仏を唱えれば即身成仏するという教えがあります。
そのため亡くなってから僧侶がお経をあげるのは、故人が成仏するためではなく、生きている人のためにあげる、という考え方なのです。浄土真宗のお葬式では、他宗派と異なり、「ご冥福(=死後の幸福)をお祈りします」とは言いませんし、香典の表書きも「御霊前」ではなく、「御仏前」となります。
このような教えの浄土真宗ですので、永代供養お寺によっては「永代供養」という言葉は避けた方が良い場合もあります。
現在では「永代供養」という形を求める人が多いことを理解して、あえてその言葉を用いて永代供養墓を募集しておられる浄土真宗の寺院もあります。
「実家が浄土真宗なので、浄土真宗のお寺で永代供養をしてもらいたい」とお考えの方は、一度お寺と相談されてはいかがでしょうか。
霊園を選ぶ場合は、宗派・宗教の区別はまったくない
引用元:ハピネスパーク交野霊園内、バラアーチ写真より
霊園は、宗教や居住地、国籍などの制限もなく、誰でも利用できます。また、法事や納骨などは家の宗派のお坊さんにお経をあげてほしい場合は、霊園を通じてお願いすることもできます。
参考に 失敗しない霊園選びこちらから
永代供養の費用
一般的な永代供養の相場感について 【大阪府内で調べた結果】
従来の形で新しくお墓を建てようと思えば、墓地区画の永代使用料、墓石代、刻字料、建墓工事費などがかかります。そのため一般的には、お墓を新しく建てるためには、100万~200万円が必要だとされています。
一方、永代供養墓を選ぶ場合には、最初に一括して払う、という考え方が一般的で、その中には
①永代供養料…永代にわたって供養をしてもらうためのお布施
②納骨供養料…納骨する際、僧侶に読経してもらうためのお布施
③刻字料…墓誌またはプレートなどに故人の名前などを刻字してもらうための費用が含まれています。
以上を合わせて大阪府内では、供養方法に合わせて1区画、10万~50万円というところが相場のようです。
また、永代供養墓でも個人墓や家族墓、ペットと一緒に入れる墓石などを選んだ場合には、別途墓石料がかかります。墓石の相場としては、1区画、70万ぐらいからとされています。
お値打ちな永代供養は?
納骨堂
永代供養には、納骨堂タイプのものもあります。納骨堂とは、お骨が入った骨壺のまま納めておく場所のことです。永代供養墓とは異なり、骨壺のまま安置するのが納骨堂です。
納骨堂の永代供養でもさまざまなスタイルがあり、個人や家族単位で利用できるロッカー式のところや、お骨をまとめて安置する合祀式、お骨は合祀した上で位牌を立てる位牌式などがあります。
ロッカー式はだいたい100万円から。合祀式、位牌式を選べば、だいたい10万~30万円が相場となっています。
樹木葬
樹木葬にはさまざまな種類があり、それによって価格も変わってきます。
霊園での樹木葬の内訳は以下のようになっています。
①永代供養料…永代にわたって供養をしてもらうための費用
②永代使用料…永代にわたって墓所を使用できる費用
③埋葬料…お骨を埋葬するための費用
④銘板彫刻代…プレートなどに故人の名前などを刻字してもらうための費用
⑤年間管理料…木や霊園の管理をする費用
樹木葬の場合、遺骨ごとに木を植える個別埋葬タイプや、シンボルツリーの根元を分割し、区画に分けたところに遺骨を一柱ずつ安置する合葬タイプ、シンボルツリーの根元に合祀するタイプがあります。
個別埋葬式であれば、20万~200万円の費用がかかり、合葬式であれば10万~60万円、合祀式であれば10~20万円で、多くが管理料不要と、かなりお値打ちな価格となっています。
永代供養の法事や法要は?
法事や法要って何?
「法要」という言葉は、もともとは「追善法要」といいます。
仏教の教えでは、亡くなった人は7日ごとに、初七日(しょなのか)、二七日(ふたなのか)、三七日(みなぬか)、四七日(しなぬか)、五七日(ごしちにち)、六七日(むなのか)、七七日(なななぬか、または四十九日)と、裁きを受けることになっています。その裁きの日に法要を行うことで、故人の冥福を祈り、成仏を願うのです。四十九日が終わると追善法要は年忌法要になります。
それに対して「法事」は、法要だけでなく、法要の際に集まった人々が、故人をしのびつつ食事をともにすることも含めた行事そのものを指します。
昔はどうやっていた?
故人が亡くなると七日目に初七日の法要を行い、四十九日目に七七日法要を行っていました。そして、この日を忌明け(きあけ)として、葬儀のときから閉じていた仏壇を開け、新しいお位牌に入魂の読経をしてもらって、お位牌を仏壇に飾りました。
四十九日法要の次は、百か日法要です。百か日法要は「卒哭忌(そっこくき)」とも呼ばれ、遺族が泣き悲しむ(哭)ことを終える、という意味があります。
その後、命日から1年目(一周忌)、2年目(三回忌)、6年目(七回忌)、12年目(十三回忌)、16年目(十七回忌)、22年目(二十三回忌)、26年目(二十七回忌)、32年目(三十三回忌)、49年目(五十回忌)と、節目の年の命日に年忌法要が営まれます。
一周忌法要は亡くなった日から数えて満一年目に行いますが、三回忌以降は亡くなった年を含めて数えます。そのため2年目、6年目、12年目の命日に営まれていました。多くの場合は三十三回忌で「弔い上げ」として、多くの宗派ではこれ以降の年忌法要を終了します。
そのほかにも年忌に当たらない年でも、亡くなった日と同月同日を「祥月命日」と呼んで、家族を中心にお花や好きだったものをお供えして供養をします。また、亡くなった日と同じ日に毎月供養する月忌を行うこともありました。
今は、どんなふうにやるのが一般的?
現代ではほとんどの家で、お葬式当日に、初七日法要を併せて行います。つぎにお坊さんにお経をあげてもらうのが四十九日です。
百か日法要は、かつては亡くなった人が仏になって(成仏して)初めての法要ということで、多くの人を招いて執り行われましたが、今では行われない場合も増えており、行ったとしても家族内で行われることが中心です。
年忌に関しては、一周忌は親族や友人など広く招いて行いますが、以降は親族だけで行うことが多いようです。
永代供養墓の上手な探し方
永代供養をしたい時、どうやって探せばよいのか?
本で探す
引用:『永代供養墓の本』霊園ガイド編集部著
この本では、全国の永代供養墓709か所について案内されており、そのほかにも情報や写真が掲載されています。
わかりやすく丁寧に書かれた本ですが、著者が僧侶の方ということもあって、霊園よりも寺院墓地を強く推していらっしゃいます。
引用:『霊園ガイド〈2019・上半期号〉』霊園ガイド編集部著
最新版を購入すれば、新しい霊園の情報を知ることができます。
ネットで探す
引用:『永代供養ネット』
希望する地域で永代供養を行っている寺院を探すことができます。
引用:『お墓の王様 墓園葬』
初めてお墓を建てることになったときにも、情報が網羅されていてわかりやすいです。
探すときのポイント
探す前に、ご自身が永代供養を希望される理由をお考えください。
・金銭的な負担を負いたくない、遺族に負わせたくないから永代供養墓を選ぶ
・自分の気に入った場所に自分を葬ってほしいから永代供養墓を選ぶ
・不便な田舎にある先祖代々の墓を墓じまいして、お参りしやすい土地に移すために永代供養墓を選ぶ
・一人暮らしの終活の仕上げとして、永代供養墓を選ぶ
…など、永代供養墓を選ぶ理由を紙に書いて、優先順位をつけていきます。
また、ご自身のことであれば「エンディングノート」を作成することも、自分の気持ちを言葉にして整理する助けになります。永代供養墓を選ぶときも、どこに絞って選べばよいか、目安になるでしょう。
資料請求の資料から何を比べるか?
資料請求する場合、どうしても価格から選びがちになってしまいますが、永代供養は任せる期間が長いので、信頼できる寺院や霊園であるかどうかが一番のポイントになります。
寺院墓地であれば、檀家不足や住職が不在になって廃寺になる可能性があります。また、霊園では、運営母体が安定しているところかどうか、また、災害が起こったときの対策などがしっかりされているかどうかを見ていきます。
1つだけではわからなくても、2つ、3つと比較検討することで、通り一遍のことしか書いてないな、とか、これはいろいろな面でお金が余分にかかりそうだな、といったことが、次第に見て取れるようになってきますので、ぜひ資料は請求し、検討してください。
比較方法
永代供養を考える時の霊園選びのポイント
管理・運営母体を知る
引用元【左】:埼玉県の公営霊園、さいたま・川口・志木・秩父・新座
霊園には公営霊園と民営霊園の2つがあります。
公営霊園は数も少なく、価格面が民間のものに比べて安いため、どこも入るには非常に高い倍率となっています。そのため多くの人が利用するのは、民営のものでしょう。
民営の場合、管理・運営会社の倒産や、墓地事業からの撤退というリスクがあります。それによって霊園が閉鎖されることはまれですが、管理・運営会社が変わることで、体制や費用が変わることは十分に起こりえます。そのため、民営の霊園を選ぶときは、管理・運営会社の経営状態を知っておくことが大切です。
費用の内訳を知る
『30万円~』と書いてある場合、その内訳はどのようになっているのか、それに、何と何が加わるのか、何がオプションで、最低限必要なものをそろえたときの価格はどうなるかを知っておく必要があります。
霊園までのアクセスを知る
先祖の墓じまいをしたり、子供がお参りしてもらいやすいように、と、近くの霊園を選んだつもりでも、交通アクセスが悪い場合は、当初の目的を果たすことができません。そのため、アクセスを知り、実際に現地に赴いて、所要時間などを把握しておくことが必要です。
墓地スタイルはどこで選ぶ?
墓地スタイルには、単独墓 集合墓 合祀墓
があります。樹木葬でも同様に、1本の木の根元に単独で埋葬されているもの、1本の木の下を区切った状態で埋葬されているもの、合祀されているものがあります。
引用元:中央写真は引用:https://eitaikuyou.net/ 永代供養普及会 集合墓より
価格は合祀されるものが一番安いのですが、いったん合祀されてしまうと、個人のお骨は取り出すことができないので、事前によく考えておく必要があります。
どういう基準で比較すべきか?
価格は数値で出るために、わかりやすい基準となり、どうしても私たちは価格で選んでしまいがちになります。
しかし、価格で選んだ場合は、後々後悔することが少なくありません。そのようなことのないように、自分が永代供養に何を求めているのが、なぜ?永代供養を選んだか、をよく考え、整理しておくことが必要です。
永代供養をするうえでぜひ気を付けるべきこと
実際に行ってみる
ネットで探せば、簡単に当該の寺院や霊園が開設しているページにアクセスすることができます。そのときに絶対しておかなければならないのが、現地を訪問し、自分の眼で見て確かめ、また管理・運営する人と話をすることです。また、事前に問い合わせ、見学予約をすることでしっかりと話ができます。
写真を見ただけでは、その霊園や墓地の実際の広さや空気、周囲の環境などはわかりません。そこへ行って、そこの空気を吸い、実際にそこで管理をしている人と話をし、「この人ならお任せできる」と感じることが大切です。
後悔しないためにも、ぜひ予約訪問されることをおすすめします。
いつ納骨するのか?
誰かが亡くなられて、永代供養が始まるまでの大きな流れ
臨終からお通夜まで
亡くなる前~直後に、親族や知人、連絡する必要がある人に連絡します。
亡くなったら、葬儀会社に連絡します。また、菩提寺でお葬式をあげてもらう場合には菩提寺にも連絡します。
葬儀会社には遺体の搬送をお願いし、お通夜や葬儀の場所、日程、段取りを話し合って決めていきます。
納棺・お通夜
葬儀会社の人に手伝ってもらい、納棺し、お通夜を行います。
菩提寺にお願いする場合は、そこの僧侶の方に、また葬儀社にお坊さんをお願いすることも、無宗教で行うこともできます。お坊さんをお願いする場合は、お経をあげてもらい、焼香し、お通夜を行います。
葬儀・告別式
葬儀社と決めておけば、葬儀や告別式、火葬場などの手配は、葬儀社が一切行ってくれます。葬儀社の手配に従って、読経、焼香、喪主の挨拶、お別れ、出棺と進みます。
火葬・骨上げ
遺族は火葬場に向かい、読経、焼香、火葬、骨上げを行います。お骨は骨壺に入れ、持ち帰って供養します。
初七日法要
近年では葬儀の中で、初七日法要も一緒に行われることが多いようです。
四十九日法要
亡くなって49日目に、四十九日法要を行います。葬儀社にお願いすれば手配を行ってくれるし、菩提寺や葬儀の際に来ていただいたお坊さんに直接お願いすることもできます。寺院や自宅などで、お坊さんにお経をあげていただき、焼香し、法要後は会食という流れになります。
納骨・埋葬
埋葬場所が決まっていれば、四十九日法要の後に納骨、埋葬を行います。
納骨をするのは、どのタイミングでやるのか?
納骨には、埋葬許可証が必要です。また、火葬許可証と表示するところもあります。市町村によって違います。紛失しないように、火葬場の方で、多くは骨壺の入った桐箱に入れてくれています。
この埋・火葬許可証があれば、埋葬できますが、納骨に関しては、法的には期限も定められていませんし、納骨の方法も決まっていません。ずっと手もとに置いておくことも可能です。しかし、骨壺をいつまでも手もとに置いておくのは、いつまでも「喪が明け」ない状態ともいえますので、いつかの段階で区切りをつけることが必要です。
四十九日
納骨のもっとも一般的なタイミングです。仏教的にはこの日に「故人が完全に成仏した」と考えられるので、納骨にふさわしい時期といえます。
百か日
遺族が故人を思って「泣きくらす日を終えよう」という区切りの日なので、この日を区切りにすることもできます。形見分けや遺品整理なども、この日までに行うことが一般的です。
一周忌
一般的に「喪が明ける」というのは、故人が亡くなって一年、一周忌が明けてからを言います。このときに合わせて納骨をする人も多くいます。
手もとにお骨を置いていたいというとき
最近では「愛した人といつまでも一緒にいたい」として、お骨の一部を粉末化してペンダントに入れたり、粉末化したお骨を加工してオブジェにしたりする人もいます。こういう行為を『手元供養』と呼びます。
しかし、手元供養に使うお骨は一部なので、残ったお骨はやはり何らかの形で納骨・埋葬することになります。
引用元:㈱西鶴、手元供養より https://e-saikaku.co.jp/wordpress2/
執筆者:株式会社西鶴 代表取締役 山本一郎
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