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– 其の七 –
なぜ樹木葬にオリーブを選んだのか

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守護神として祀り、

末永く見守り続けてもらえるように…

なぜ樹木葬にオリーブを選んだのか

現在、日本の霊園では樹木葬が全盛となっています。

 

しかし、樹木葬に対する認知が高まるにつれ、どの霊園も樹木葬に販路を求め、そうかといって樹木葬の決まった定義はないため、実際には売れなくなった霊園の一画にとりあえずつくられているのが現状です。

 

樹木葬というと、一般には桜の樹が多く使われています。しかし、私には花が散り、葉を落とす樹は「繁栄」のイメージからはほど遠く感じられ、どうしても嫌だったのです。

 

また、樹木葬の霊園の経営者たちに「なぜその樹を選んだのですか?」と問うたところで、誰一人として説明できる人がいませんでした。売れればよいのでは? そんな話しか聴こえてこなかったのです。

 

オリーブの樹は長生きです。イスラエルのオリーブの丘に行ったとき、樹齢2000年のオリーブの樹を観ました。おそらくイエス・キリストも見たのではないでしょうか。

 

オリーブは西欧において平和と繁栄のシンボルとされており、国連、WHO、オリンピックのシンボルマークやイスラエルの国章にも使われています。聖書に出てくる『ノアの方舟』や、金メダリストに送られる月桂樹もオリーブでした。

 

オリーブの樹には毎年、実が付き、生まれ変わりを繰り返します。葉が落ちず、ほとんど水がなくとも生き続け、実がつき、食料になり、オイルにもなります。

 

人々の食生活に多大な貢献をしてきただけでなく、夜には松明として役立ちました。

まさしく、私たち人間が生き延びるための平和の樹木。私は樹木葬の樹はオリーブをおいて他にはないと確信しました。

 

平和の樹木、オリーブの樹など

 

樹齢1000年のオリーブたちはスペインやイタリアから運ばれてきました。

1000年前というと、日本では平安時代の頃。いったい何世代、何十世代前までさかのぼればよいのでしょうか。

 

そうした歴史ある樹を守護神として祀り、末永く見守り続けてもらえるよう、そうした場を提供していくことが私たちの使命です。