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– 其の零 –
プロローグ

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プロローグ

1996925日、株式会社西鶴を創業し、現在の事業をはじめました。

西鶴という社名は江戸時代に活躍した大坂の浮世草子・人形浄瑠璃作者の井原西鶴から名付けたものです。

なぜ井原西鶴かというと、この頃、テレビによく大阪マルビルの元会長で故人の吉本晴彦さんが出ており、この吉本さんが尊敬しているのが井原西鶴だったのです。

吉本さんは自身を「もったいない」を信条とする「大日本どケチ教」の教祖と名乗り、ケチとは経済の知恵であり、ケチはいいが渋ちんはダメだとよく言っていました。

当時まだ学生だった私は、図書館で井原西鶴の『日本永代蔵』を借りて読みました。

創業当時の山本

 

印象深かったのは、朝早く起き、進んで働き、夜も働く。まず人の三倍働くこと。朝から風呂に入るようなことはしてはいけない。

これは、江戸時代には風呂が贅沢なものだったので、商売人は朝からそんな贅沢をしてはいけないという教えでした。

これらの商売をする上での心得や、商人に対する戒め(いましめ)に強く感銘を受けた私は、いずれ起業することになったら、どんな商いをするにしても屋号は「西鶴」でいこうと決意しました。

と同時に、井原西鶴がそうであったように、業界のコンサルタント的な立ち位置にいたい、唯一無二の企業をつくろうという思いを胸に強く抱くようになりました。

それから30年近く経った今も、この名を汚すことのないよう事業に邁進しています。

日本永代蔵 井原西鶴著