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vol.40田原総一朗 氏 × 山本一郎(後編)

田原総一朗 氏 × 山本一郎(後編)

今こそお寺さんたちと団結を!

ジャーナリスト

田原 総一朗 氏

株式会社西鶴 代表取締役

山本 一郎

田原 総一朗 氏

田原 総一朗 氏の紹介

プロフィール

 

1934年、滋賀県生まれ。

60年、早稲田大学卒業後、岩波映画製作所に入社。
64年、東京12チャンネル(現テレビ東京)に開局とともに入社。

77年にフリーに。
テレビ朝日系『朝まで生テレビ!』『サンデープロジェクト』で
テレビジャーナリズムの新しい地平を拓く。

98年、戦後の放送ジャーナリスト1人を選ぶ城戸又一賞を受賞。早稲田大学特命教授を歴任する(2017年3月まで)。 
現在、「大隈塾」塾頭を務める。

『朝まで生テレビ!』(テレビ朝日系)、『激論!クロスファイア』(BS朝日)の司会をはじめ、テレビ・ラジオの出演多数。

また、『日本の戦争』(小学館)、『塀の上を走れ 田原総一朗自伝』講談社)、『誰もが書かなかった日本の戦争』(ポプラ社)、『田原総一朗責任 編集 竹中先生、日本経済 次はどうなりますか?』(アスコム)など、多数の著書がある。

 

田原総一朗 氏 公式サイトより引用

 

 

 

田原氏:ところで、今の若い世代になると、親からお墓を引き継がない人が増えていて、最近では、お葬式もしないじゃないですか。

 

山本:それは、田原さんどう思われます?

 

田原氏:大変じゃないですか。

 

山本:そうです。倫理観が無くなっているように感じます。

 

田原氏:倫理観というか、考え方が違ってきているのかな?

 

山本:ええ、皆さんがやっていないような事を報道しすぎてしまっている気がしています。

 

田原氏:僕らの世代まではね、親がいて、祖父母がいて、その先がいて。僕なんかは親の代、祖父祖母、その次くらいまでは知っていましたね。それが、今ではだんだん知らなくなるのではないかな。

 

山本:そうですね。やらなければいけないという、強い言い方はできないんですが、せっかく人間として生まれた以上は、親の面倒とか、子孫にバトンを繋ぐとかしていかないといけないのです。しかし、寂しい話もたくさんあってですね。

 

田原氏:どういうことですか?

 

山本:火葬したあと、お骨を持って帰らないとか。

 

田原氏:今?火葬をして?

 

山本:はい、制約がないみたいで。

 

田原氏:ということは、当然ながらお墓もいらない訳だ。

 

山本:そうです。もちろん仏壇もいらないですし、火葬して終わってしまう。他に、一度亡くなったあと、家に連れて帰らずに、そのまま火葬場に直送。直葬というんですけど。その後、そのお骨も持って帰らないという…。

 

田原氏:そうなると、お商売大変じゃないですか。

 

山本:ですが、言われるほど、そういう人ばかりではなくて、親のためにお墓を建てたいという事で。

 

田原氏:新しいお墓も結構建ってますか?

 

山本:はい。僕は亡くなった人の為にお墓を建てる事は、幸せの象徴だといつも思っているんです。

 

田原氏:しあわせの象徴ですか。僕は創らなければいけないものだと思っていました。

 

山本:亡くなった人の為に、皆さんがお正月であったり、ゴールデンウィークであったり、お盆に集まって、こうしようああしようという話が出来るのは、すごい幸せなものじゃないかと思います。

 

田原氏:なるほど。

 

山本:それで、我々がやらなければいけないことは、きれいにしておいて、お墓参りをしたら気持ちいいと思える空間を創る事じゃないかと思います。

 

田原氏:お墓はどうすればいいか等、話し合う場はあるのですか?会社で主催してとか。

 

山本:僕たちの業界はどちらかというと立ち遅れてて、石を買ってもらおうという話ばかりに焦点化しているのです。僕は、環境を創らないと駄目だと考えているんです。

 

田原氏:環境とは?

 

山本:お墓参りしやすいようにしないといけないです。バリアフリーとか。例えば、墓参りに行くとバケツが一ヶ所しかなくて、100mも200mもバケツを持って歩かなければいけないとか、車椅子の方がお参りに行けないであるとか、トイレが無いとか、駐車場が無いとかですね。すべて他の業界では出来ているような事が、出来ていないというのがあるので。

 

田原氏:私が思うのは、お墓は多少宗教に関係あると思うんですよ。例えば、僕の家は浄土真宗なんですが、僕の親の代までは、お坊さんが年に何回か家に来て、仏壇でお経をあげてというのがありました。でも今はまったくないですね。

 

山本:今は月参りもないし、お盆にも呼ばれなくなったということが多いですね。都心では、火葬したその日に初七日をして、49日法要に呼ばれることがないです。

 

田原氏:それはダメですね。お墓を創るのを考えないといけないですね。アメリカやヨーロッパはどうなんですか?

 

山本:アメリカやヨーロッパでは、お墓参りをするんですけど、お供え物をしないんです。食べ物を置く文化は日本だけです。

 

田原氏:アメリカでもお墓にお骨を入れるんですか?

 

山本:お骨は納めます。土葬のままだったりします。

 

田原氏:キリスト教でも火葬してお骨を持って帰りますか?

 

山本:お墓に納めます。

 

田原氏:火葬場でお骨上げをして、お墓に納めますか?

 

山本:そうですね。

 

田原氏:キリスト教でもそうですか。

 

山本:後、壁墓地というのがあります。壁の中に棺桶をそのまま納めるやり方があります。内装のやり方は様々です。

 

田原氏:イスラム教はどんな感じですか?

 

山本:イスラム教はお墓を創らないという文化です。僕は、イスラム教の国に行って、お墓を見たことがないです。国によって考え方、文化が違います。

 

田原氏:中国はお墓がありますよね。

 

山本:今、中国はお墓創りが盛んですね。沢山お墓が建っています。

 

田原氏:今、中国は宗教がないけど、宗教がなくてもお墓はありますか?

 

山本:亡くなった方と会える場として、お墓があります。

 

田原氏:韓国はどうですか?

 

山本:韓国はお墓がありますね。ですから、世界で共通しているのは、お墓に使われているものは石ということです。これを紐解くと、ピラミッドも石ですし、人間の想像で、石は堅いという所からきていると思います。

 

田原氏:堅いね。そっか。変わらないですね。何年たっても変わらないですね。

 

山本:風化が遅いということですね。後、ブータン王国の49日法要では、お骨を粘土と一緒に練るんですね。お骨を粉々にして粘土と混ぜます。108個の土団子にします。綺麗な模様に並べます。裏庭に置きます。考え方として、49日に人は生まれ変わるという文化なんです。ブータンは仏教徒なんですが、埋葬方法が少し変わっているかと思います。 

 

山本:昔みたいにお寺でお墓を創って、お墓参りに来てもらうという形はあると思うのですが、それもお寺に行きたくないという人もおられます。

 

田原氏:行きたくないというよりも、関係ないという感じですね。なんとなく縁がなくなったというね。

 

山本:そうですね。20年ぐらい前までは、いくら嫌いなお寺さんでも、縁は切ったらだめだという考えなんですよ。

 

田原氏:問題は、こちらがお坊さんとなんの話をしていたかわからない事ですよ。昔はお坊さんに宗派の事を聞いたりしてました。僕の祖母は月に一回はお寺に行っていましたね。僕なんかは、横浜にお寺がありますが、何を話していいかわからないですよね。

 

山本:そうなってしまうと、余計に距離感があいてしまいますよね。

 

田原氏:おそらく僕の娘の代になってくると、何にも話すことなくなってきます。

 

山本:確かに、お葬式の時に初めて出会って、その時で終わるという方がほとんどですね。

 

田原氏:そうすると、だんだんお墓と縁がなくなりますね。

 

山本:そうですね。今はそういう風になっていますね。今日のお話しで、お寺さんと共同していろいろ考えていかなれけばいけないということなんですけれど。

 

田原氏:つまり、昔はお寺が色々ありました。特に地方では、人口が減って東京に行きましたよね。人口がどんどん減りましたよね。つまり、やっていけないお寺がどんどん出てきたということですよね。どうするんでしょうか?やっていけなかったら。

 

山本:そうですね、それは本山が真剣に考えていかないといけない問題ですね。

 

田原氏:考えてどうするんですか?

 

山本:廃寺になっていったらだめなんで、一つのお寺が核となって、廃寺にならないように見ていかないといけないです。

 

田原氏:見るだけじゃお金が入ってこないですよね。

 

山本:今、浄土真宗の本願寺派とかになるとご住職が集まって、法話などの勉強をしています。色々取り組んでおられます。後、衣も変えていっています。病院に行った時、黒い袈裟は不吉と思われるので、袈裟を変えるようにしています。様々な努力をしておられます。

 

田原氏1番の問題は、一般の人と住職がどんな話をしているかということですね?

 

山本:お葬式だけでしか、接点がないということが問題ですよね。今、テレビ番組でもお坊さんと一般の人との距離間は近いですよとやっているんですが、まだまだ遠いかもしれないですよね。

色々貴重なお話、本当にありがとうございました。お寺さんとの課題は本当にその通りだと感じます。それに向けて一つでも僕たちが一石投じられる会社になりたいと感じました。

 

 

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