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vol.20トニー野中氏 × 山本一郎

トニー野中氏 × 山本一郎

亡くなって眠る場所として、霊園は必要だと思います。そこで祖先に会うために家族でお墓参りをして、祖先と会話する場になるといいなと思います。お墓がどんな形になっても、霊園は魂との会話をする場所だと思っています。

トニー野中 氏

トニー野中 氏の紹介

1962年生まれ。岐阜県出身
企業経営者/成幸者研究家

石川島播磨重工株式会社(現株式会社IHI)にて、ジェットエンジンの設計開発に携わった後、5カ国共同開発エンジンの国家プロジェクト・メンバーとして英国ロールス・ロイス社に駐在。その後、米国のゴルフ用品メーカーにて、タイガーウッズをはじめ、多くの世界トッププロのクラブ開発で実績を上げた後、一転してIT業界へ。ITバブルに乗り数々の事業を成功させた後、ビジネスに失敗して一文無しに。しかし、さまざま成功の極意を研究、学びながら短期間で復活を果たす。現在は、計5社の企業経営の傍ら、「成幸者研究家」として執筆活動を行ない、セミナーや講演活動ほか、プライベート・コンサルティングを行っている。

トニー野中氏:

私の本では「せいこうほう」について書いています。しかし、それはサクセスの「成功法」でなく、幸せつまりハピネスの「成幸法」について書いています。成功しても不幸せな方が多いのが現状です。多額の借金をかかえ、健康的に問題をかかえていらっしゃっています。そのような中で、全体の3%くらいの方は本当に幸せな方もいらっしゃいます。私はこの幸せな人達の事を「成幸者(幸せな成功者)」と呼んでいます。成幸者の定義ですが、わたしは、4つの自由を持っている人だと思っています。1つ目は、経済の自由(お金の自由)です。これは、お金がたくさんあればいいということではなく、自分の願望や夢を叶えられる、つまり何かを達成するための道具としてのお金ということになります。2つ目は、時間の自由です。これは、たくさんお金を持っていてもそれを使う時間がなければ幸せとは言えません。3つ目は、健康の自由です。お金や時間があっても、ずっと病院に入院してどこにも出かけて行けないとか、重度の病気でお医者さまから食事の制限を言われ、好きなものを思うように食べることができなければ幸せとは言えません。4つ目は、人脈の自由です。お金も時間も健康であっても、誰とも遊ぶことなく、毎日1人で、自宅で生活し、一生を過ごしていくというのは寂しいですね。この4つの自由をバランス良く持つことが幸せだと思っています。

 

山本:

いまお話いただいたハピネスというのは、弊社の企業理念でも使っています。弊社の霊園の名前はハピネスパークと言いまして、ハピネスを提供することがわが社の使命だと思っています。また、日本人は幸せな国民性にもかかわらず、自殺者や孤独死が多いのが現状です。今までたくさんの大富豪の方々とお会いされていらっしゃいますが、何がどう違うのでしょうか。

 

トニー野中氏:

そうですね。いろいろな要素があると思われますが、ひとつは祖先を大事にしていらっしゃると思います。私がお会いした成幸者は、お墓参りに必ず年1回以上行かれますし、異国の地に行かれても空に向かって手を合わされていらっしゃいます。それは祖先に感謝して、祖先を大事にされていることを意味していると思います。

 

山本:

そうですね。祖先がいなければ、自分が生まれてこないということになります。今までいろいろな大富豪の方とお会いされていらっしゃいますが、驚かれたことは何かありますか。

 

トニー野中氏:

ほとんどのことに驚きますが、なかでも、ものの考え方やとらえ方が全く違うことに驚かされました。普通の人がこう考えるのではないかということが、同じ1つのものを見ても、全く違ったところを見られています。ものごとの表面的なことでなく本質を見ていらっしゃると思います。
また、皆さんが大富豪の方を想像された場合、お金もあるから大雑把で細かいことをあまり言わないと思われるかもしれませんが、実際はそうではありません。お店のポイントカードを持っていたり、かなり細かい所をチェックされる方が多いですね。これは実際にある大富豪の方にお会いした時の話なのですが、本人が自らポイントカードを持ち歩くことは少なく、秘書の方がポイントカードを持たせていて、そのポイントを勝手に使用している場合には、1万円くらいでもそのポイント分のお金を返せという話になるようです。多少冗談が混じっているとは思いますが。

 

山本:

それを聞いて、庶民的で少し安心しました。
ところで、トニー野中さんが考えるお墓とはどういうものでしょうか。

 

トニー野中氏:

わたしの父親が名古屋で、母親が小豆島出身なのですが、毎年必ずお墓参りに一緒に連れて行ってもらい、その習慣が身についていて、それが当たり前という感覚で大人になったという感じです。そのため、自然と祖先を大切にするようになっていました。また、お墓参り行ったら子供ながらに清々しい気持ちになったのもよく覚えています。

 

山本:

わたしも、いろいろな世界のお墓を見に行ったのですが、アメリカやヨーロッパの方々も、お墓参りに行かれてきれいにされていますね。

 

トニー野中氏:

ヨーロッパの貴族やアメリカの大富豪の方は、お墓や祖先をものすごく大切にされていらっしゃいます。

 

山本:

特に国が栄えた時に大きな墓を建てているように思います。例えば、ヨーロッパでは産業革命の後や、日本であれば高度経済成長からやバブル経済の時など、お金ができた時には、先祖に感謝する傾向があるのでしょうか。

 

トニー野中氏:

成幸する人も感じていらっしゃると思うのですが、上手くいって成功した時には、自分だけの力だけでなく、まさに何か天から祖先が見守ってくれて成幸したと感じて、感謝する方は多いです。

 

山本:

いま日本で流行っているパワースポットですが、アメリカやヨーロッパにもそういうところはあるのでしょうか。

 

トニー野中氏:

ありますね。アメリカではセドナが有名です。アメリカのインディアン文化は、特にパワースポットを大切にされています。ヨーロッパでは、これというパワースポットはあまり聞きませんがあると思います。関東で言えば秩父など、日本にもたくさんあります。

 

山本:

東京の明治神宮や、杉並の八幡宮、高尾山もそうですね。そういうパワースポット に手を合わせに行くというのは世界共通のものがあるのでしょうね。手を合わせに行くことは、動機はどうであれ、大事だと思います。

 

トニー野中氏:

全てが神頼みではどうかと思いますが、神様や祖先など何か目に見えないものに守られていることに感謝することは大切だと思います。

 

山本:

先ほど4つの自由のお話を聞いて思うのは、お金と時間と人脈があっても、病気になってしまい、何もできないことがよくあると感じています。4つの自由全てが大切で、そのうち1つでも欠けると上手くいかないですね。

 

トニー野中氏:

そういう成功者の方が結構いらっしゃるのですが、だいたいどういう人かと言うと、4つの自由のバランスが悪い方が多いです。具体的には、経済の自由はとび抜けて多く、時間・健康・人脈の自由が少ないことがあります。時間の自由であれば、仕事が忙しくて仕事優先で自分の時間が持てなかったり、健康の自由であれば、仕事のお付き合いで夜遅くなってしまったり不摂生な生活になったり、スイミングクラブやフィットネスクラブに行く時間もなく、健康を害してしまうことがあります。人脈の自由は、結構名刺交換しているので、たくさん人脈を持っていると勘違いしがちなのですが、実際にはその人の人脈ではないのです。それはその人の仕事やお金に、人が寄ってきているので、その人の経済の自由が少し揺らいでくると、クモの子を散らすように周りに人がいなくなったりしますね。結局人脈でも何でもないわけです。そこをみんな勘違いしています。バランスが悪いと、人にだまされたり、忙しくなり大きな病気を患ったりと悪循環を繰り返すことがよくあります。

 

山本:

わたしの仲のよい経営者の友達で、経済の自由は手に入れている方が何人かいるのですが、共通して言えることとして、時間を十分使って働いていて、時間の自由がないという場合があります。つまり、働けば働くほど、経済の自由、時間の自由がなくなってしまい、さらには健康の自由までもなくなってしまう。一方で、仕事を人に任せて、全ての自由のバランスが良くなっていくということがあります。

 

トニー野中氏:

この4つの自由のなかで、最初に得るべき自由は、経済の自由になります。経済の自由が伸びてきた時に、他の時間、健康、人脈のバランスをとるために、いい時にお金を使ってバランスを上げることが大切だと思います。多くの人は、お金が入るともっともっとお金を得ようとします。そうすると時間もなくなり健康状態もよくなくなったりしてしまうことがあります。本当に成幸をする人は、経済の自由がうまくいった時に、感謝の意味を込めて、いままでやっていた仕事を他の人にやってもらい、自分の時間を得ていらっしゃいます。フィットネスクラブ等で体を鍛えたり、体にいい有機野菜を食べるようにしたりして健康の自由を得て、さらに新たな人脈を得るために、上質なパーティーや交流会でお金と時間を使っていらっしゃいます。それでも、本当に成幸する方は、経済の自由が少しとび抜けることがあるので、その時に寄付をされる方もいらっしゃいます。そうするとまた後で、さらに新しい仕事が回ってきて、全体的に4つの自由の循環がよくなるということがあります。

 

山本:

多くの大富豪の方とお会いされていらっしゃいますが、大富豪の方はあまりものを買わず、家でも多くのものを置かずに、いいものを大事にされていらっしゃる感じがします。少し話がずれるかもしれませんが、いま社内でも環境整備に力をいれています。要らないものを捨てて、いいものだけを買って、それを長く使うようにしています。

 

トニー野中氏:

大富豪の方は、ものの数は少なく、自分で所有しないようにしていらっしゃるようです。人間が所有できるものの数は決まっています。大富豪の方々は、価値のあるもので満たしていらっしゃいますが、そうでない方は、どこかでタダでもらったものや着ることのない洋服やいつか何かで使えるだろうと思って保管しています。そうすると、新しい富が入って来なくなるので、断捨離をきちんとして、富が入ってくるスペースを用意しておく必要があります。

 

山本:

最近強くそう感じます。人にまだ使えますよと言われて、いつ使ったのかを尋ねると、3年使っていないということはよくあります。

 

トニー野中氏:

そういうものは手放した方がよいと思います。手放すということも、捨てるということではなく、本や洋服でも最近買い取ってくれるところがありますし、必要としている友達にあげたりすればいいと思います。そうすると不思議と、新しいいいものが入ってきて、クリエイティブなひらめきが湧いてきます。よく家でも事務所でも、引っ越しをすると、新しいものが入ってくるとよく言われますが、その時にはとりあえず不要なものを手放すからだと思います。国内外をはじめ大富豪の方の家におじゃまさせて頂いたことがありますが、共通していることはみなさんシンプルです。例えばリビングでも、価値のある置物が少し置いてあるだけですね。1つ1つ価値があるものを持っていらっしゃいます。

 

山本:

考えてみれば、昔はリビングに大きなソファーがあって、ガラスケースの棚にウイスキー、ブランデー、ライター、動物のはく製があったりしましたが、いまではそういう家は少なくなりましたね。ものの価値観が変わってきているのを感じます。ヨーロッパの方々は、家具も何百年も使われていらっしゃるイメージがあります。

 

トニー野中氏:

最近の若い富豪の方々は、家などものを所有していらっしゃらないですね。家はホテル住まいで、車、ヘリコプターも大きなものはほとんどがリースですね。

 

山本:

なぜそうなるのでしょうか。

 

トニー野中氏:

ものを所有してしまうと、新しいものが入らなくなると意識していらっしゃるからだと思います。借りているものであれば、新しい物がでた時にいままでのものを手放して、新しいものを手に入れすいからだと思います。購入すると使わなければならなくなりますし、簡単に買い替えるということが難しくなります。経営で言うと持たざる経営ということでしょうか。それがプライベートでも持たないということにつながっていると思います。それでも、日本の富豪の方は、ものに対する所有感があると思います。日本と海外の富豪の方の違いは、箸の文化とスプーン、フォークの文化にあると思います。日本人は必ず自分の箸を持っています。海外の方は自分のナイフやフォークを持つことはあまりありません。また、ゴルフクラブでも日本では自分の慣れ親しんだものを持って行ったり、送ったりしてでも自分のものを使う傾向がありますが、海外の方はレンタルされる方が多いです。そういった文化の違いもあると思います。

 

山本:

海外はそういう文化であっても、お墓は自分のものになりますね。

 

トニー野中氏:

そうですね。さすがにお墓をレンタルすることはありませんね。お墓はものではありませんので。

 

山本:

これからお墓の業界はどうなるとお考えですか。

 

トニー野中氏:

昔から思うのですが、お墓の石や形にはあまりとらわれていません。しかし、霊園は必要だと思っています。霊園は祖先と会う場所で、実際には眠ってはいないかもしれませんが、亡くなって眠る場所として、霊園は必要だと思います。そこで祖先に会うために家族でお墓参りをして、祖先と会話する場になるといいなと思います。お墓がどんな形になっても、霊園は魂との会話をする場所だと思っています。

 

山本:

本日はどうもありがとうございました。

 

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