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コラム

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田舎のお墓を墓じまいするには?

 

ここ数年墓じまいをする人が増えていますが、なぜ墓じまいをするのかについて書かせていただきます。年々墓じまい(改葬)する方が増えており、牧野霊園でもほぼ毎月墓じまいの依頼を受けております。今、田舎や遠方にお墓がある人は参考にしてください。

墓じまい(改葬)とは

「墓じまい」とは、既存のお墓を閉じて墓石を撤去し、遺骨を別の場所へ移す一連の改葬手続きのことです。法律上の正式名称は「改葬」で、市区町村に改葬許可申請を出し、僧侶による閉眼供養(魂抜き)を行ったうえで石材店が墓石を解体・更地化し、遺骨を永代供養墓・納骨堂・樹木葬などの新しい納骨先へ移すのが一般的な流れです。

改葬する人が増えている理由

改葬とはお墓を別の場所に移して埋葬しなおすことを言います。最近は、この改葬を行う人が増えていますが、そこにはどんな理由があるのでしょうか。

利便性が悪い

お墓

就職や転勤、進学、結婚など、様々な理由で代々住んでいた土地から家族が離れ、お墓だけが残ってしまったというケースは少なくありません。そうなると、お墓の管理のためだけに遠方に出向かなければならないので、近くに改葬したいと考えるのも当然でしょう。

 

現在の生活基盤となる場所から無理なく通える範囲でお墓を探し、改葬を行うのもよいでしょう。

お墓は残したまま、近くに新しくお墓を建てて分骨することも可能です。

宗派・宗教が変わった

数珠

お墓を管理する人が改宗を行ったことにより、以前のお墓にお参りするのが難しくなるということもあります。特に、何の宗教でも埋葬できる霊園であれば問題ありませんが、お寺の墓地などの場合は、宗教が異なると難しい場合も多いです。

後継者がいない

後継

お墓は代々子どもが受け継いで管理を行っていきます。しかし、少子化によって最近では夫婦それぞれが実家のお墓を継いでおり、管理が大変だというケースも珍しくありません。そしてその子供は、両親からお墓を受け継いで2つのお墓の管理をすることになります。こうして子どもの負担が大きかったり、そもそも晩婚化少子化で子供がいなかったりすることもありますから、早い段階で合祀してその後の管理をしなくても問題ないようにしておくことも必要かもしれません。

 

お墓の管理は1つでもなかなか大変なので、将来的に子どもが1人でいくつものお墓を管理しなければならないような状況にならないように、早めに家族で話し合って、希望をお互い伝えておくようにしましょう。親族の了解を得なければ後で揉めることもあるのでご注意ください。

田舎の墓じまいでおさえるべき事前準備

家族・親族の同意を固める

田舎にいる家族と離れた家族で「知らなかった」と反対意見が出る可能性もあるので、墓じまいをする際は必ず家族全員に情報を共有しておきましょう。

菩提寺へ早めに相談する

寺院墓地の場合、離檀料や石材店指定など独自ルールがあります。事情を説明し、離檀料の有無・閉眼供養(魂抜き)の日程・解体業者の確認まで済ませておくと、その後の手続きがスムーズです。

改葬先選びと契約内容の確認

永代供養墓・樹木葬・納骨堂など選択肢はさまざまです。アクセス、個別安置期間、管理料の支払い方法(年払いか一括か)、合祀の有無を比較し、親族が参拝しやすい場所と供養形態を選定します。複数候補を資料請求・見学してから決定すると後悔が少なくなります。

田舎ならではの注意点とトラブル

山間部・離島の搬出コストと作業日数

クレーン車が入れない細道や急斜面の墓地では、人力解体・搬出となり費用が上振れします。離島の場合は船便手配が必要で、天候次第で作業が延期になることもあります。石材店の見積もりを取る際は「重機の可否」「追加輸送費の有無」「悪天候による延期時の費用扱い」を必ず明示してもらいましょう。

天候・道路事情のリスク

山間部の冬季は積雪で道路が封鎖されることもあり、撤去工事がずれ込む場合があります。可能であれば、春から秋の期間に工期を設定するのが無難です。

墓じまいでよくある質問

菩提寺がある場合、離檀料は必ず支払うのですか?
“必ず”という法律はありませんが、多くの寺院ではこれまでの護持費・管理費に対する「感謝の志」として離檀料を包むのが慣例です。金額は数万円〜数十万円まで幅があり、寺側の指針と交渉で決まります。納得できる理由と金額を住職と話し合い、領収証を必ず受け取っておくと後日の誤解を防げます。
墓じまいに自治体の補助金はありますか?
全国的には少数ですが、過疎地域の自治体や政令市などで制度が設けられている場合があるので、一度役所サイトの最新情報などを確認しておくことをおすすめします。
山道で車が入れない墓地ですが、遺骨や墓石はどう運び出しますか?
軽トラックが入れない場合、人力か小型ユンボでの搬出になります。場合によっては追加費用がかかるところもあるので、事前に業者に費用感を確認しておきましょう。
墓地使用者(名義人)がすでに亡くなっていて手続きできません。どうすれば?
まずは戸籍で使用者の相続人を確定し、祭祀承継者(お墓の代表者)を決めて名義変更してから改葬許可を申請します。相続放棄を選んだ場合でも祭祀財産の承継は別扱いなので、家庭裁判所で承継者を指定してもらう方法もあります。

 

名義人が亡くなったらどうすればいい?

改葬先を途中で変えたくなったら申請をやり直す必要がありますか?
はい。改葬許可証には「移送先の霊園名・所在地」が記載されるため、受入証明書を取り直し、再度改葬許可を申請し直す必要があります。前の許可証は無効になりますので注意してください。

まとめ

お墓の改装が増えている背景には、いろいろな理由があります。人によって理由はさまざまですが、改葬することによって負担が減ったり、お参りがしやすくなることも多いので、前向きにお墓の改装を進めていくのがよいでしょう。昔とはライフスタイルや家族構成も変わってきていますから、管理が難しくなるのも仕方ありません。

 

墓じまいでお悩みの方は、ぜひ一度ハピネスパーク、千年オリーブの森までご相談ください!皆様の理想のお墓作りをお手伝いいたします。

 

墓じまい・お墓のお引越し

この記事を書いた人

営業部・PR担当

中山 耀一朗

Yoichiro Nakayama

資格

お墓ディレクター2級・ユニバーサルマナー検定2級・海洋散骨アドバイザー

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