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納骨式のお供え物の選び方

納骨式は、遺骨をあらためて墓所や納骨堂へ安置し、故人の魂を静かに見送る大切な節目です。当日に持参するお供え物は、「何を選べば失礼にならないか」「どれくらいの量や金額が妥当か」と迷う人が少なくありません。

 

品物の意味合いを知らないまま選ぶと、寺院や親族から思わぬ指摘を受けたり、余った供物の扱いに困ったりすることもあります。

 

本記事では、納骨式のお供え物に共通する基本マナーを整理したうえで、選ぶ際の判断軸と定番アイテムを具体的に紹介します。さらに「避けたほうがいい品」や「当日の供え方・片付け方」まで掲載しているので、参考にしながらお供え物を選んでみてください。

納骨式のお供え物に共通する基本マナー

日持ちと保存性

納骨式の供物は法要後に親族や参列者で分け合うのが慣例です。そのため常温で数日以上保存でき、持ち帰りやすい個包装の菓子や果物を選ぶのが基本です。生ものや要冷蔵品、香りの強い食品は寺院や霊園で断られる場合があるため避けると安心です。

包装と熨斗の書き方

包装紙は白無地か淡い色のものが無難で、華美なリボンや光沢の強いラッピングは控えます。外熨斗を掛け、表書きは「御供」あるいは「御佛前」を用いるのが一般的です。浄土真宗では「御仏前」が正式表記となるため、宗派を確認してから書くと失礼がありません。

水引の色と宗派・地域差

水引は関東圏では白黒、関西圏では黄白を使うことが多いものの、寺院の流派や地域の慣習によって異なります。不安な場合は施主や寺院に事前確認し、指定がなければ白無地の奉書や短冊で代用しても問題ありません。

持参のタイミングと供え方

供物は読経開始前に受付へ預けるか、僧侶の案内があるまで待機し、寺院側の指示に従って供台へ上げます。式後は施主が参列者へ引き分けるのが通例なので、自分で持ち帰る判断は控え、残った供物の扱いも施主に一任するのが礼儀です。

定番のお供え物

果物盛り合わせ

みかん

 

納骨式の供物として最も無難で汎用性が高いのが果物盛り合わせです。リンゴやミカン、ブドウなど季節のものを中心に選ぶと彩りが良く、法要後に家族で分け合いやすい利点があります。パインやメロンのように切り分けが必要な大玉は避け、個々に手に取れるサイズを基本にするとスムーズです。

個包装の焼き菓子・和菓子

焼き菓子

 

焼き菓子(フィナンシェ、マドレーヌなど)や日持ちする和菓子(最中、羊羹のミニパックなど)は、常温保存できるうえ小分け包装で持ち帰りやすい点が評価されています。紅白や淡色の包装紙を選び、外熨斗に「御供」あるいは「御佛前」と記すのが一般的です。

季節の切り花・供花

切り花

 

花を供える場合は、ユリやキク、カーネーションなど香りが強過ぎず、落花しても散らかりにくい品種を中心に選びます。色味は白や淡いパステル調が無難ですが、故人が生前好んだ色を一輪添えると気持ちが伝わりやすくなります。花束よりアレンジメント型にするとそのまま供台に置けて便利です。

お茶・コーヒーなどの飲料

ドリップバッグ

 

茶葉やドリップパックのコーヒーは「香りを供える」意味があり、寺院によっては歓迎される供物です。賞味期限が長いため分配しやすく、軽量で持ち運びも楽です。缶飲料を選ぶ場合は甘味飲料やアルコールを避け、緑茶・ほうじ茶など無糖タイプにすると間違いがありません。

故人の好物を象った菓子

好物キャンドル

 

故人が生前好きだったお菓子や味覚を形にした「好物キャンドル」や、パッケージが落ち着いた限定菓子なども思いを伝える手段になります。ただし匂いの強いものや溶けやすい生菓子は寺院側で断られることがあるため、施主や僧侶に事前確認を取ると安心です。

避けたほうがいい品と理由

生鮮食品や要冷蔵の菓子

賞味期限が短い生菓子

 

温度管理が難しく、法要後にすぐ傷む恐れがあります。寺院や霊園に冷蔵設備がない場合も多く、衛生面で参列者に負担をかけてしまいます。

アルコール類・強い香りの飲料

日本酒

 

日本酒やワインなどアルコール飲料は宗派や寺院の方針で供物として受け付けないケースがあり、炭酸飲料や香料の強いフレーバーティーも読経中の香りが気になることがあります。

匂いが強い花

匂いの強い花

 

強い香りは読経の妨げになる場合があり、花粉が落ちやすい花は墓所や納骨堂の清掃負担を増やします。

大玉の果物

大玉の果物

 

その場で切り分ける手間がかかり、刃物使用が寺院側の規定で禁止されていることもあります。供台に載せるスペースを圧迫しやすい点もデメリットです。

賞味期限が短い生菓子

生菓子

 

当日中に消費しきれないと廃棄になり、供物の意味が薄れるだけでなく施主に負担をかけることになります。

派手な装飾やキャラクター包装の菓子類

派手な包装のお菓子

 

法要の場にふさわしくない華美なパッケージは、故人への敬意が欠けていると受け取られる可能性があります。

高額すぎる供物や豪華な盛り籠

豪華な盛籠

 

他の参列者とのバランスを崩し、施主が恐縮することがあります。適正な価格帯を超えた供物はかえって気遣いの負担となります。

予算感とスマートなパッケージング

一般的な価格帯

納骨式の供物は 3,000〜5,000円 が最も一般的です。親族代表や施主側でも上限はおおむね10,000円程度にとどめると、他の参列者とのバランスを損なわず施主にも気を遣わせません。複数品を組み合わせる場合も、この範囲内に収まるよう総額を調整するのが無難です。

持ち帰りやすさの配慮

個包装の菓子や果物盛り合わせを選ぶ場合は、法要後に分配しやすいよう 手提げ袋や紙袋 を同封しておくと親切です。箱入り果物なら、そのまま供台に置けるサイズと重さかを事前に確認しておくと安心です。

郵送手配のコツ

供花や飲料を宅配で手配する際は、配送伝票に 「納骨式当日必着」「外熨斗指定」 と明記し、施主へ到着予定を一言知らせておくとスムーズです。日時指定は午前中に設定し、式直前の慌ただしさを避ける心配りも忘れないようにしましょう。

まとめ

納骨式のお供え物選びは、形式的な作法よりも「故人を偲ぶ気持ち」と「遺族が負担なく受け取れるか」という二つの視点を両立させることが核心です。保存性や包装、金額はあくまでその気配りを形にするための手段にすぎません。

 

判断に迷ったときは、①宗派や地域の習慣を施主に確認する、②持ち帰りやすく分配しやすい形を選ぶ、③予算を控えめにして“想い”で補う。この3つを押さえれば大きな失敗は起こりません。あとは、故人や家族のエピソードを静かに思い出しながら、シンプルかつ温かみのある品を選ぶだけです。

この記事を書いた人

株式会社西鶴

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