お彼岸の豆知識 千年オリーブの森 大阪・京都・奈良・生駒

こんにちは。千年オリーブの森(京阪奈墓地公園内)中野です。

3/17(月)から春彼岸が始まります。

今回は彼岸(ひがん)についてわかりやすく解説します。

彼岸とは？彼岸の由来

彼岸とは、仏教の教えに基づく期間であり、春分の日、秋分の日と前後3日を合わせた7日間のことをいいます。

 

春彼岸・春分の日(3/20頃)を挟んだ前後7日間

秋彼岸・秋分の日(9/23頃)を挟んだ前後7日間

 

※春分の日、秋分の日は、地球の運行状態によって日付がかわる可能性があります

 

彼岸の由来

仏教では、私達が生きている迷いの世界を(此岸しがん)、苦しみから抜け出した悟りの世界を(彼岸ひがん)といいます。

此岸にいる私達が、修行を積むことで、彼岸という悟りの境地に到達できるとされています。

ご先祖様のいる彼岸と、私達が生きている此岸が春分の日と秋分の日には、最も通じやすくなる日と考えられています。

 

そのため春分、秋分の中日(ちゅうにち)を中心に供養を行い、悟りの境地に達するのに必要な6つの徳目=六波羅蜜(ろくはらみつ)を1日ずつ修める日とされました。

そこから、ご先祖様を供養するお彼岸となり、大切な行事となりました。

 

彼岸期間に意識したい六つの心がけ(六波羅蜜)

①布施(ふせ)  施しの心、見返りを求めない

・法施(ほうせ)：仏教の教えや知識を人々へ差し出し助ける

 

・財施(ざいせ)・見返りを求めお金や衣食を差し出す

 

・無畏施(むいせ)・人の恐れの念、恐怖心を取り除く

 

②持戒(じかい) 戒律を守る

 

③忍辱(にんにく) 辱めに耐え忍ぶ

感情的にならず穏やかに過ごす

 

④精進(しょうじん) 努力

どんな状況でも努力を続ける

 

⑤禅定(ぜんじょう) 自分自身を冷静にみる

いつも静かな心でいる

 

⑥智慧(ちえ) この世の真理を知る、様々な気づき

仏教の教えや人生の真理を理解し、物事の本質を見極める、冷静に判断する

 

お彼岸のお供えの基本

お彼岸のお供えは、「五供(ごく)」呼ばれる5つの供物が基本とされています。

 

香(こう)・線香

花(はな)

灯明(とうみょう)・ロウソク

浄水(じょうすい)・水

飲食(おんじき)・おはぎ、果物、お菓子

 

ぼたもち(春)・おはぎ(秋)

お彼岸の定番のお供えといえば、ぼたもち(おはぎ)です。

どちらも同じ食べ物ですが、呼び名が異なります。

春彼岸にお供えする、ぼたもちの由来は「春の花である牡丹」です。

秋彼岸にお供えする、おはぎの由来は「秋の七草の1つでもある萩(はぎ)の花」です。

どちらもお彼岸の季節に美しく咲く花になぞらえたお供え物をして、ご先祖様を供養します。

 

あずきの赤色には、邪気を払う力があるとされ、仏事に適しています。

 

お供えをした後は、「お下がり(おさがり)」として、家族や参拝者でわけて食べることが供養になるとされています。

「お供え物をいただくことで、故人と共にいる気持ちを大切にする」意味があります。

彼岸の教えを日常に活かす

彼岸は単なるお墓参りの期間ではなく、「自分自身を見つめ直す」大切な機会でもあります。

六波羅蜜を意識しながら、心を整え、日々の生活をより良くすることが、彼岸の本当の意味です。

また、彼岸の期間にお墓を掃除し、供養することで先祖の徳を積み、自分自身も善行を積むことができます。

お墓参りを通じて、家族でご先祖様について話し合い、家族の絆を深める機会にもなります。

今年のお彼岸には、ぜひこのようなことを意識してみられてはいかがでしょうか？