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冬支度に込める、“ぬくもり”の作法

― 衣替えから続く、和の暮らしの知恵 ―

冬の訪れは、冷たさではなく「ぬくもりの季節の始まり」。
日本の家々では昔から、寒さを防ぐための準備だけでなく、
心をあたためるための“冬支度”が大切にされてきました。

障子を張り替え、火鉢を出し、衣を重ねる。
ひとつひとつの動作の中に、
季節を受け入れる心の余白がありました。

冬支度は「心の準備」

現代の冬支度といえば、暖房器具を出したり、
コートやマフラーをクローゼットから取り出したり。
けれど、昔の冬支度には「心を整える」という意味がありました。

畳の目を掃いて新しい年を迎える準備をする。
沈香や白檀の香りで部屋を満たし、空気を浄める。
厚手の衣を出しながら、過ぎた一年を静かに振り返る。

冬支度とは、寒さと向き合う時間であると同時に、
“自分を見つめ直す時間”でもあったのです。

衣の重ね方に宿る、日本の知恵

和の衣では、冬になると「袷(あわせ)」や「綿入れ」など、
衣の間に空気を含ませて温かさを保ちました。
重ねる色や素材には意味があり、
そこにも日本人らしい繊細な感性が息づいています。

たとえば、白と藍を重ねると清らかで凛とした冬の空気を表し、
茶と紅を合わせると、囲炉裏の炎のような温もりを感じさせる。

衣は、寒さをしのぐためのものではなく、
「季節をまとう」ためのものだったのかもしれません。

現代に生かす、“和の冬支度”

忙しい日々の中でも、少しの工夫で
和の冬支度を暮らしに取り入れることができます。

✔ 手触りのよいウールや麻を選ぶ
✔ 白檀の香りを焚いて心を落ち着ける
✔ 木の器や湯呑で温もりを感じる
✔ ベランダに南天や松の枝を飾る

そうした小さな習慣が、
冬の日々を「静かに豊かに」変えてくれます。

冬は「整える季節」

冬は、ただ寒さを我慢する季節ではありません。
身体も心も、ゆっくりと内に向かう――
そんな“整える時間”のためにある季節です。

衣やしつらえを通して、
自分や家族をあたためる。
その積み重ねこそが、
日本の冬の“ぬくもりの作法”なのだと思います。

結び

春の芽吹きを待ちながら、
冬の静けさの中で自分を見つめる。
季節の移ろいを感じるその時間に、
人はきっと「生きている実感」を取り戻すのでしょう。

次の春を、より美しく迎えるために。
今年の冬は、あなたも“ぬくもりの冬支度”を楽しんでみませんか?

この記事を書いた人

営業部・PR担当

造作 隆平

Ryuhei Zosaku

資格

お墓ディレクター2級・ユニバーサルマナー検定2級・海洋散骨アドバイザー

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