公開日:2025年02月09日
更新日:2025年02月20日
神道に三年祭はありますか?
三年祭(さんねんさい)は、九州以南の地域で主に行われる神道の式年祭の一つであり、仏教の年忌法要と影響を受けながら形成されたと考えられています。
目次
神道の式年祭とは
式年祭(しきねんさい)とは、一定の年ごとに行われる神道の祭祀のことを指します。
故人が亡くなった後、節目の年に行う祖霊祭(祖先を祀る祭り)としての意味があり、仏教の年忌法要に相当します。
式年祭の意味
式年祭は、故人の霊を慰め、子孫や家族が敬意を表し、感謝を伝えるための大切な儀式です。
神道では、亡くなった方の霊は年月とともに穢れ(けがれ)を払い、祖霊(みたま)として家や地域を守る神(氏神や守護神)になると考えられています。
式年祭を通じて、故人の霊が安らかに鎮まり、家族が繁栄することを祈ります。
一般的に以下の年に行われます。
十日祭
亡くなってから10日目
五十日祭
亡くなってから50日目(仏教の四十九日に相当)
百日祭(ひゃくにちさい)
亡くなってから100日目
一年祭(いちねんさい)
1年目
五年祭(ごねんさい)
5年目
十年祭(じゅうねんさい)
10年目
その後は、**10年ごと(20年、30年…)**に式年祭を行い、50年や100年を節目に祖霊(家の守護神)として祀ることが多いです。
三年祭は執り行う場合もありますが、行わない場合もあります。
その違いについてご説明します。
三年祭
三年祭(さんねんさい)は、九州以南の地域で主に行われる神道の式年祭の一つであり、仏教の年忌法要と影響を受けながら形成されたと考えられています。
一般的に、神道では故人の霊を「祖霊(みたま)」として祀り、一定の期間を経て氏神や守護神として昇華するという考え方があります。
しかし、日本の葬送文化の中で仏教の法要と混ざり合い、三回忌に相当する神道の儀式として「三年祭」が定着した地域もあります。
三年祭と三回忌の違い
仏教の三回忌は、没年を1年目と数え、翌年を二回忌、さらにその翌年(没後満2年)に三回忌を行います。一方、神道の三年祭は、満三年(没年+3年)に行うのが特徴です。
三回忌(仏教)
没後2年目に実施(例:2022年に亡くなった場合、2024年に行う)
三年祭(神道・九州以南)
没後満3年に実施(例:2022年に亡くなった場合、2025年に行う)
この数え方の違いは、神道が「満年齢」で儀式を行うのに対し、仏教が「数え年」の考え方を取り入れているためです。
九州以南で三年祭が定着した背景
九州地方は、古くから神道と仏教の影響が強く交わる地域であり、神仏習合の文化が色濃く残っています。そのため、仏教の三回忌に相当する儀式を神道でも行うようになり、三年祭という形で独自の式年祭が発展したと考えられます。
また、九州地方の一部では、祖霊を家の守護神として祀る「祖霊信仰」が根付いており、三年祭を通じて故人の霊をさらに鎮め、家族の繁栄や安全を祈るという意味合いも含まれています。
式年祭の流れ
1. 神職による祝詞(のりと)奏上:故人の霊を慰めるための祝詞を神職が唱える。
2. 玉串奉奠(たまぐしほうてん):参列者が順番に玉串を捧げて拝礼する。
3. 直会(なおらい):式の後に、親族や関係者が集まり、食事を共にして故人を偲ぶ。
まとめ
神道の式年祭は、亡くなった方の霊を大切に祀り、家族の繁栄と安泰を祈る重要な儀式です。仏教の法要とは異なり、穢れを祓いながら霊を守護神へと昇華させるという考え方が根底にあります。
- むずかしいお墓の事を丁寧にご説明いたします。
故人と遺族の思いを大切にしたご提案ができます。 -
大阪に5つ、大分に1つの霊園を運営しています。
ご自宅近くの霊園を、ぜひ一度ご見学ください。-
京阪牧野駅から徒歩6分
-
JR学研都市線津田駅から車で3分
-
大阪・京都・奈良の県境にある
(京阪奈墓地公園内)
-
泉北高速鉄道光明池駅から車で10分
-
京阪牧野駅から徒歩6分
-
日吉原レジャープールそば
-