公開日:2023年04月30日
更新日:2023年08月21日
難しい宗教のあれこれ、歴史からマナーまで解説
そもそも日本はどんな宗教がある?
人が亡くなった際に必ず絡んでくるのが宗教の問題。
最近はよく「自分は無宗派です」という人も増えていますが、なぜ無宗派と名乗るのでしょうか?
また、日本にはどんな宗旨宗派があるのですしょうか?
日本にある宗教
まずは、日本に今ある宗教の大きな枠を見ていきます。
日本にはるか昔から根付いていた信仰のかたちが、現在の「神道(しんとう)」です。
その次に中国から伝わってきたのが、「仏教(ぶっきょう)」です。
そして明治時代以降本格的に入っていったのが「キリスト教」です。
この3つの宗教を元にして近代以降、様々な新興宗教も生まれました。
日本固有の宗教、神道とは
日本にもともとあった宗教が神道です。
いわゆる「神社」と呼ばれる場所は、この神道の場所になります。
特徴は唯一神ではなく、たくさんの神様がいる多神教であること、信仰の対象が様々なものにあることです。
例えば、山や海、太陽、島、岩、火など、自然が生み出した自分の力の及ばないもの(例えば噴火などは人間の手に負えませんよね)を信仰の対象としていました。それらの神は「八百万(やおよろず)の神々」と呼ばれ、数えきれないほどたくさんの神々という意味になります。
この自然の中に神を見出したので、ご神体がそのまま山だったり、島だったりする場所が今でも残っています(大神神社、宗像大社など)。またそこに社を建てて祭祀を行ったので、神社という場所が生まれ、日本全国に神社がつくられました。
昔は地域でのつながりを守るのも神社の役割でした。
また、神道は自然発生的に生まれた宗教なので、イエスキリストや釈迦やムハンマドのような創始者がいません。
各地、各氏族に伝説や神様の話があり、それらをまとめていき体系化していき、奈良時代に本になったものが、『古事記』『日本書紀』などになります。
神話の中には日本の誕生にまつわる国産み神話があったり、有名な神様でいうと、太陽神のアマテラスがいます。
近世に入ると、伊勢神宮や浅間大社のような大きな神社では「御師」という人々が日本全国を回り、「講」という組織を作って多くの人々が大きな神社に参拝に行くようになりました。現在で言えば、「御師」はツアーコンダクターのような存在で、「講」はみんなでお金を出し合う基金のようなものです。
神道は明治時代に入ると、政府が統括するようになります。
江戸時代までの政治の中心は武士でしたが、明治時代になると、天皇が政治の中枢に立つようになります。
天皇の先祖は天照大神、つまり神様なので、神道が重要視されるようになるんですね。
戦前の小学校の教科書では神様とはどういう存在かなども載っていたそうです。
今日身近にある神社は多くの変遷を経て、そこにあると言えます。
日本人のほとんどが信徒?仏教
仏教は紀元前450年頃に、現在のインドで生まれました。
教祖はいわゆる「ブッダ」と呼ばれる人です。
世界三大宗教の一つに数えられ、アジアを中心に広がった仏教は、日本には6世紀半ばに百済(現在の韓国のあたり)から伝えられました。
日本には主な宗派が仏教の宗派としては、華厳宗、法相宗、律宗、真言宗、天台宗、日蓮宗、浄土宗、浄土真宗、融通念仏宗、時宗、曹洞宗、臨済宗、黄檗宗の13宗がある。
このうち、華厳宗、法相宗、律宗は奈良時代に出来ました。
日本に仏教が伝わった後、仏教は奈良時代に学問として発展しました。
その後、平安時代になると、真言宗を開いた空海と、天台宗を開いた最澄は初め、中国に留学し、当時の最先端の仏教を中国で学びました。それを日本に持ち帰り、独自に追求していきました。最澄が開いた比叡山延暦寺はいわばお坊さんの大学のような場所として発展し、後世に多くの高僧を輩出しています。
鎌倉時代になると、鎌倉新仏教という多くの宗派が生まれました。
これらの宗派はこれまでの日本の仏教に比べると、かなり考え方が斬新だったので、できた当初は国や前述の天台宗や奈良時代からの宗派などに弾圧もされましたが、庶民を中心に広がっていきました。教えがわかりやすかったため、教育を受けていない庶民にも受け入れやすかったのです。
日蓮宗、浄土宗、浄土真宗、時宗、曹洞宗、臨済宗などがこれにあたります。
現在の日本人の所属している宗派も上記の宗派に所属していることが多いです。
仏教は江戸時代に入ると、当時の江戸幕府によって大きく発展します。「檀家」制度を作り、地域住民を寺が統括しました。
この檀家制度は現代まで続いていきます。
お坊さんが亡くなった人にお経をあげてお葬式をするというのも、江戸時代に文化が根付きました。
神仏習合とは
神仏習合とは江戸時代まであった考え方です。
簡単にいってしまえば、神道の神様と仏教の神様を同一視する考え方です。
江戸時代までは地域には神社とお寺が隣り合っていたり、一緒になっている場所が多くありました。仏像や鳥居が共存している感じです。
しかし明治時代に入ると、明治政府によって「神仏分離」や「廃仏毀釈」が行われました。
神道の神と仏教は切り離されて考えられるようになり、当時の方針により仏教は神道より大切にされなくなり、お寺で仏像が捨てられたり、寺自体が取り壊される例もありました。
元々は寺であったところが神社となった例もありました。
しかし、神道と仏教の考えや習慣は現在の日本人の生活にも深く根差しています。
自分は無宗派だという人でも初詣や七五三に神社に参拝しますし、人が亡くなったらなんとなく寺を呼び、お経の意味が分からないまま、手を合わせ供養をしてもらいます。
日本におけるキリスト教は
日本に最初にキリスト教がきたとされているのは1549年のフランシスコ・ザビエルによるものとされています。
日本では戦国時代にあたります。ザビエルはスペイン人だそうです。
戦国大名の一部ではキリスト教が受け入れられました。宣教師たちは自分たちとは全く違った考え方も持っていたり、当時の最先端の舶来品を持っていたためです。
しかし、豊臣秀吉が天下を統一すると、キリスト教は全面的に禁止されます。秀吉はキリスト教を危険視していました。
いわゆる「隠れキリシタン」はこの時代以降に世間の目を逃れて密かにキリスト教を信仰していた人たちのことを言います。
その後江戸時代に入っても、キリスト教が解禁されることはなく、再び、公に信じても良いようになるのは明治時代になってからです。
明治時代に入ると信教の自由が認められるようになり、カトリック以外にもプロテスタントや正教会なども布教活動を行うようになりました。
戦後には、クリスマスなどキリスト教の文化も日本で広まるようになりました。
現在日本には約1%程度の信者がいるとされています。
各宗派の葬儀などの際のマナーは?
現在日本人の葬儀の際には多くが仏式でされていますが、神式、キリスト教式で行われることももちろんあります。
格好は?
葬儀や法要の際には服装はどうしたらいいのでしょうか?
基本的には男性はブラックスーツ、女性はブラックフォーマルの服装であれば問題ありません。
女性はアクセサリーはパールが基本です。
小物に関しても派手な色味のある柄や、光沢のあるものなどは避けましょう。
仏教の場合は数珠、またどの宗派の場合でも袱紗、ハンカチがあると安心です。
喪服で黒が使われるようになったのは明治、大正の頃以降のことです。それまでは白装束を着るのが一般的でしたが、西洋の文化が流入したことで、西洋に合わせて、喪服も黒を基調としたものに変わって行きました。
どうやってお参りする?
葬儀など法要の際ですが、どうやってお参りしたらいいのでしょうか?
○仏教の場合には多くの場合、前に焼香台が置かれています。
・天台宗…1〜3回、抹香をつまみ、額のところまで掲げてから、香炉にくべる。
・真言宗…3回、抹香をつまみ、額のところまで掲げてから、香炉にくべる。
・浄土宗……1〜3回、抹香をつまみ、額のところまで掲げてから、香炉にくべる。
・浄土真宗…
本願寺派:1回、抹香をつまみ、そのまま香炉にくべる
大谷派:2回、抹香をつまみ、そのまま香炉にくべる
・曹洞宗…2回、1回目は抹香をつまみ、額のところまで掲げてから、香炉にくべる。2回目は抹香をつまみ、そのまま香炉にくべる。
・臨済宗…1回、抹香をつまみ、そのまま香炉にくべる。
・日蓮宗…1〜3回、抹香をつまみ、額のところまで掲げてから、香炉にくべる。
お寺などと付き合いのない場合、葬儀社で手配することができます。
○神式の場合
神式の葬儀は「神葬祭」と呼ばれます。
神道では数珠は使いません。
また、死はけがれとして扱われるため、神社で葬儀をあげることは通常ありません。
お参りの際には、玉串を捧げます。
・玉串を両手で受け取り遺族に一礼します。
・玉串を正面に立てるように持ち、時計回りに回転させます。
・根元が祭壇側になるように置きます。
・玉串を捧げたら二礼し、しのび手(音を立てない拍手)を二拍打ち、一礼します。
・数歩下がって遺族に一礼して戻ります。
○キリスト教の場合
カトリックの場合、告別式と葬儀は別で行われますが、プロテスタントの場合には告別式と葬儀は一緒に行われます。
またカトリックの聖職者は神父、プロテスタントの聖職者は牧師と呼ばれますので注意しましょう。
キリスト教ではお焼香や玉串奉天の代わりに、花を祭壇に捧げます。
・両手で花を受け取った後、遺族に一礼して献花台に進む
・茎を祭壇に向け献花台に捧げる
・右手で花側を持ち、左手で茎を持つ
・一礼して黙祷する
・前を向いたまま数歩下がり、遺族に一礼して戻る
のし袋はどうする?
香典を包むのし袋は表書をどのようにしたらいいのでしょうか?
どの宗旨宗派でも使えるのが「御霊前」です。
厳密には浄土真宗では「御霊前」は使いませんが、事前に宗派を確認しておくことが難しい場合もありますので致し方ありません。
そのほか仏教では「御仏前」「御香典」「御香料」も使われます。
神式では、「御神前」「御榊料」「御玉串料」なども使われます。
キリスト教では「御花料」、またカトリックでは「御ミサ料」、プロテスタントでは「献花料」や「忌慰料」も使われています。
袋の表書は薄墨で書くのが一般的です。
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