公開日:2018年12月01日
更新日:2024年01月26日
散骨のメリットとデメリットには何がありますか?
自然に還るというロマンと、遺族の負担が小さいのが散骨のメリットです。
散骨にはメリット・デメリットがあるので、両面から検討する必要があります。
散骨とは
散骨とは、遺骨をお墓に埋葬するのではなく、海や山に撒くことで供養とするものです。一部を手元に置く場合はありますが、基本的にはお墓は作りません。遺骨は粉状にしてから撒きますが、どこに撒いてもよいというのではなく、公海や自分の私有地、墓所など、許された場所でしか行えません。また、散骨するにしても、死亡届や死亡診断書、火葬許可書などは必要になるので業者に確認しておきましょう。
散骨のメリット
散骨のメリットは、まず費用が比較的安いということがあります。業者に依頼して行うのが一般的なので、20~30万前後必要にはなりますが、お墓を建てるとそんなものではすみませんし、その後の供養にかかるお金も必要です。散骨の場合は、それ以降の供養は基本的には必要ないので、全体的な出費としては抑えることが出来ます。また、年忌法要なども基本的には必要ないので、遺族の負担を減らすということにもつながります。少子化によって、お墓を守る人や、供養を引き継ぐ人がいなくなった場合に散骨を望む人が多いのも、こうした背景があるためです。
そして何より、海や山など、自然に還るというロマンがあります。自然を愛する人にとっては、骨壺に入れられてお墓の地下に安置されるよりも、自然に還ることを望むのは当然のことなのかもしれません。海が好きだった人なら海に、山が好きだった人は山に、中には宇宙に散骨する、という例もありますから、生前に散骨する場所の希望を伝えておくことが大事になります。
散骨のデメリット
散骨のデメリットは、やはり遺族の気持ちとしては複雑にならざるを得ない、ということがあるでしょう。確かにお墓を建てるのはお金がかかりますが、お墓に行けば故人に会える、という感覚があるのも確かです。散骨することによって、心の拠り所をなくすような感覚になる人は少なくありません。また、近い近親者は故人の遺志を聞いていても、親族の中には散骨に反対する人がいるケースもあります。そうして親族で揉めることがあるのもデメリットです。さらに、費用の点でもお骨を撒くだけだから安い、というわけではなく、業者や散骨場所によってはかなり高価になることもあります
まとめ
自然に還るという散骨はロマンがありますが、ある程度はデメリットもあります。その点をよく理解して、生前にきちんと親族への理解を求めておかなければ遺族に負担がかかるケースもありますので、注意しましょう。
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